セントラルの雨

意識を高めてゆく

2017/03の一冊と一枚『アンドロイドは電気羊の夢を見るか? / フィリップ・K・ディック』『The Only Fun in Town / Josef K』ほか

3月。とりあえず継続できてよかった。部屋の掃除が終わらない。花粉がひどい。

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? / フィリップ・K・ディック 訳:浅倉久志

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

アメリカSFの金字塔。賞金稼ぎの主人公「リック・デッカード」が火星から脱走した数体のアンドロイドを処分すべく追跡するストーリー。
僕があまりSF慣れしていないこともあり、当初はその終末的世界観を飲み込むのになかなか苦労してしまったが、アンドロイドとの直接対決が始まってからは息をつく暇がなく一気に読み進めてしまった。
作品の根幹となるのは、タイトルもそうだが機械じかけのアンドロイドに対して、人間の人間らしさとは何か?という問いかけ。作中ではひとつ「感情移入」が人を人たらしめると説明されている。そんな中で、そういった感情が芽生えたように見えるアンドロイドや、それを踏まえてか電気動物に"わずかな生命"があると感じるようになる主人公。アンドロイドと人の違いという問いは主人公や我々を揺さぶるが、それはそうと機械に感情移入してしまうのはなんというか限りなくヒマな人間らしいなとそうも思う。自分がそういう人間だからかもしれない。
架空の宗教であるマーサー教の神秘体験パートなど、しっかりと読み取るのは僕には難しい小説だったが、しかしストーリーはおもしろいし興味深い本だった。

オタク余談その1シンデレラガールズの『アタシポンコツアンドロイド』に「アンドロイドは夢を見る 電気羊と砂嵐の夢」というこの小説のパロディの歌詞がある。(砂嵐、の方は同じくSFのニューロマンサーかららしい)卯月Pとしてこの曲に関して見聞を広められたのはよかったと思う。
僕は電気羊の夢というのはてっきり夜見る方かと思っていたのだが、この小説でアンドロイドも夢をみるのか?と主人公が考えるシーンでは願望の方だった。すなわち、上記の後の歌詞「今は虹のベッドでチェリーつまむ夢よ あなたと」はポンコツアンドロイド少女の直球な願望を歌っていたのだのだな……でもぶっちゃけ夜見る方でもニュアンスは変わらないか。自我の芽生えたアンドロイドは小説においては殺処分されかねない危険な存在だけれども、そんなアンドロイド少女の恋心にときめいてしまう我々はある意味ディックの語る人間らしさ、を感じる結果になっているね(超適当)
はだかになっちゃった結果主人公は苦悩を増しているからバウンティーハンターは注意だ。

オタク余談その2武装神姫が好きなのでアンドロイド・ロボット少女に憧れがあるわけだが、しかしリアルな人間らしさを追求していくとどんどんそれは人間と違いがないものに近づいていって、すなわち都合の良い存在からは離れていってしまうの難しいな……。
武装神姫はロボットらしくマスターに"基本"従順、人に危害は加えられない、という設定だったと思うが、しかしそういう都合のいい部分=機械的な部分が時に人間の感情移入を阻害すると思うので、難しいところ。ラブプラスで同じ言葉を繰り返された時の切なさというか。

The Only Fun in Town / Josef K

Only Fun in Town

Only Fun in Town

トラック

  1. Fun 'n' Frenzy
  2. Revelation
  3. Crazy to Exist
  4. It's Kinda Funny
  5. The Angle
  6. Forever Drone
  7. Heart of Song
  8. 16 Years
  9. Citizens
  10. Sorry for Laughing

金属的で硬質なギター、テンポ早めで支えるベース、テンションの高いドラムにミドルトーンのボーカル……とジョイ・デヴィジョンを思わせるような陰鬱ポストパンクという感じでカッコいい。
幕開けの「Fun 'N' Frenzy」からビリビリとした緊張感が漂い、「Sorry For Laughing」という疾走感溢れるラストまで駆け抜けるようなアルバムだ。この中で淡々とした雰囲気でアルバム中のアクセントになっている「It's Kinda Funny」も素敵。聞きながら外に出るとあたりの風景まで灰色に見えてくるような心地がする。
僕の買ったCDでは後半に未発売のアルバム『Sorry for Laughing』の曲も収録されていた。ミックス違いの同名曲も多いが、こちらのほうが音がややチープで1stアルバム版の方が真に迫る迫力がある気がする。

youtu.be

そのほか

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER 09 ラブレター

シンデレラ関連でシングル数枚。ラブレターついに発売になったね! 長かった!

トラック

  1. ラブレター (M@STER VERSION) 歌:島村卯月 (大橋彩香), 小日向美穂 (津田美波), 五十嵐響子 (種崎敦美)
  2. メルヘン∞メタモルフォーゼ! 歌:安部菜々 (三宅麻理恵)
  3. 薄紅 歌:小早川紗枝 (立花理香)
  4. ラブレター (M@STER VERSION) (オリジナル・カラオケ)
  5. メルヘン∞メタモルフォーゼ! (オリジナル・カラオケ)
  6. 薄紅 (オリジナル・カラオケ)
  7. ラブレター (GAME VERSION)

ラブレター、ブラスが多用されとても華やかな曲。デレステ的に考えると響子ちゃんがセンターになるのだけど、この編成に卯月・美穂お姉ちゃんの姿を幻視できるようでいいね。ラスサビ頭のソロパートは卯月版ももちろん素敵だったが、響子ちゃんもまた小悪魔感が出てなんとも味わい深い。跳ねるリズムやBメロでぐっとスローになる三拍子になる変拍子、これがラブレターを渡そうともじもじする乙女心な歌詞とあいまって、不安定ながらも高揚する心情を表現しており、ドラマチックな曲に仕上げている。5thでフルメンで聞きたいよなー、後半は揃えてくると思い、抽選目的でシングルを特典分ぐらいは複数購入したのだけれど……最後のSSA公演の発表に期待か。
冒頭のギターがエモく、朝アニメ風でおもしろい『メルヘン∞メタモルフォーゼ! 』やはんなり感を全面に押し出したバラード『薄紅』も系統が違うキュート曲を揃えてきたな、という感じ。キュートシングルの決定版では。

自己スキーマー / みゆはん

自己スキーマ【通常盤】

自己スキーマ【通常盤】

トラック

  1. ケセランパサラン
  2. 君が好きだ
  3. キヲク
  4. 花火のような恋
  5. ワンサイデッドラヴ
  6. ぼくのフレンド

あんまり王道JPOPって聞かないので(中学生並みの異端アピール)、なんだか久々に触れた気がする。「ぼくのフレンド」でもそうだったが、歌詞にことわざを使ったりすることが他の曲でも見られ、独特の詩世界を作っているなあと新鮮に感じた。バレていると思うが『けものフレンズ』のEDのその曲目当てだ。『ようこそジャパリパークへ』があらゆるものをフレンズと認め博愛的で広大な世界観を作っているのに対して、『ぼくのフレンド』はフレンと複数形でないのが顕著なように非常に狭く身近な世界を歌っているな、という感じの対比がおもしろい。博愛主義はともすれば個人を集団の中で埋没させてしまいそうになるが、その一方で誰かは誰かの特別なんだ、と個々を引っ張り上げるのがまさにけものフレンズ、といった感じで生物への祝福に溢れているな。11話のサーバルちゃんとかばんちゃんの展開を想うと思わず涙が……、早く12話をよこすのです。

けものフレンズオフィシャルガイドブック1

貼っておいてなんだけど、今(2017/03/26現在)プレミア価格だから再販まで待つのですよ。

内容が気になるガイドブックは、アプリ版で使用された吉崎先生のフレンズイラストや、ジャパリパークの設定画、たつきおにいさんへのインタビューまで載っている濃厚な仕様。一部で囁かれたかばんちゃんの正体へのネタバレはインタビュー内でサラッと触れているが、これによって最終話がつまらなくなるとかそういうレベルのものではないんじゃあないかなあと個人的には思った。作中でも触れられるんだろうか?
これにBDもついて4000円切っているのは実際安い。特典映像などはないシンプルな仕様だが、アニメのBDはどうしても高額なのでこうして価格を頑張っていると応援したくなる。
余談だが本の外装に初期傷がついていたので、気付かずに開封したのだがあまぞんちほーに返品を試みている……再入手に関しては、ぼくもまた再販を待つことになるかなあ。

最近新規にハマるものも出てきたりと出費がやや激しい。気をつけよう。

THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 046-048 乙倉悠貴・松永涼・依田芳乃

THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 046-048 乙倉悠貴・松永涼・依田芳乃