日陰の小道

心はもう無重力状態

2017年秋季アニメ感想を殴り書く

あけましておめでとうございます。という頃に書き始めたら次のクールが終わりそうな時期になってしまった。(ギリギリ終わらなくてよかった……)
よくはないが2017年にケリを付けていくべく、感想を書いてゆくぞ。見終わった順。

f:id:cemetrygates1919:20180109003512p:plainDYNAMIC CHORD6話の夏祭り。リアルタイムのアニメの出会いも一期一会だから面白い。いっぱい出会っていきたいのだがしかし時間は有限な辛さといったところで感想を書いていくぜ。

このはな奇譚

現世とあの世の境にある此花亭を舞台に、中居として奉公する柚と周囲の人々の交流を描く。此花亭を訪れる神々や現世のヒトやそうでないもの、ときには中居同士をメインに一話完結エピソードでアニメは組み上げられてゆく。
こうした舞台設定に関する説明があまりない状態から、日本古来の伝承や神話をベースにした独特のエピソードが繰り広げられたため当初は少々戸惑ったものの、しかし慣れてくるとそのスタイルが面白く感じる。春一番や梅雨明けに夏祭り、大晦日にお正月など、日本の風土・文化ならではのストーリーが神秘的な要素を交えて描かれ、移ろいゆく四季の流れを思い起こしつつ、心地よい視聴感があった。
お話の出来も単純に良い。孤独感や劣等感で悩むキャラクターを優しく包み、色彩的にも鮮やかに夏の到来を描いた5話。ヒトとそれ以外・現世とあの世の境界が曖昧になる舞台ならではの展開で、巧みなミスリードからあまりに綺麗な着地をした8話。過去と現在が交差し人々の縁の力強さを描いた、此花亭の成り立ちがついに明かされるここで持ってくるのがズルすぎる最終話……あたりが特に好き。個人的に創作物というもの、不条理さが現実に比べてないところに魅力を感じているところがあるのだけれど、人間・動物・人形・神様とあらゆる存在が霊となって集まる「此花亭」という夢幻のような舞台でキャラクターたちを救っていくこの作品は、まさにそうした創作ならではの理想を見ることができた、優しい物語なところがすごく好きだったな。

他にもシンプルに美少女モノとしても良質だったし、百合的にもなかなか心を掴まれる関係描写が見られたと思う。元々が百合姫連載だったこともありふんわり百合風味というより結構ガッツリ本格的にやろうという気概が感じられた印象。
「いかにも女の子」というキャラクターの蓮と男勝りな棗のかなり強固なカップルがあるのだが、この二人の細やかな心もようが描かれた7話なんかはそっち方面でかなりアツかったのでは。個人的に好きなのは柚皐コンビなのだが。やっぱりこう凸凹コンビっていうのはいいよね、勝ち気な皐があまりにも素直な柚に絆されていくのが良い。そんなこんなで、全体的にやりたい要素が高レベルにまとまった良作に思う。
f:id:cemetrygates1919:20180317231855p:plain四季折々の和のビジュアルが美しい作品。ところでウチの”人形”はいつ動いてくれますかね……?

十二大戦

短編作の前日譚、とその短編のアニメ化作品。元々は短編→前日譚の発表順だったらしいのだが今作は時系列順に最後に短編のストーリーを展開。

干支の戦士たちのデスマッチの中で、個別の過去回想とその最期を順に描いていく……という感じの作りなのだが、正直な所感情移入するほどの過去エピソードはあまり描かれず、尺的にも紹介程度に留まってしまい、それでいて一話内で回想が占める割合が多く……という風になってしまい、バトル局面自体はスピーディーに容赦なく死人が出ていく割にどうにもアニメとしてはテンポが悪い。干支順に退場かな……と思わせておいて微妙に裏切りつつという退場順を予想するのはちょっと面白かったが。

一応最後まで見ていくと不条理だったり間が抜けていたりといった大戦の展開にも理由付けはあって、そういったことが判明する勝者の能力がこの作品の根幹ギミックだったなという感じはある。元の短編をアニメ化した最終話ではあっけなく退場していった戦士たちの裏側の顔なんかも見られ、また「なんでも願いが叶う」という優勝賞品に対してどんなものを望むか、ということに関してちょっと捻ったオチが用意されている。
全体像が見えると味わいが増すタイプのアニメだったな、と思いつつも退屈な期間がちょっと長すぎたかなあ……というのが正直な感想。

f:id:cemetrygates1919:20180317232902p:plainあまりに逃避しすぎた馬さんの回は変な方向に面白かった、合掌。見た目的に牛と間違われたりするのが哀愁漂う。

DYNAMIC CHORD

今期トップクラスの話題作にしてかなりの怪作……という風潮に思うが僕的には結構真っ当に面白いアニメだったと思う!思っているんだぞ!
確かに一話を見た時は衝撃だった。開幕に雨の中のオープンカーで殴られ、説明がないままPVの如き映像と曲を流され、キャラも何もわからないままかろうじて不協和音の中「YORITO脱退!」という事柄だけを抱えて呆然としてしまった。何よりお世辞にも絵のクオリティが全体的にあまり高くなく、FLASHじみたライブ演出はどうなんだ……というところで躓く。

結構貶したしこれは一話を見た自然体の俺の感想だが、しかし俺としてはダイナミックコードを単なる駄作と決めつけずに、そこに誠実に描かれた輝きというやつを真摯に視聴者の皆にも感じてほしいと思う。絵は気にするな! それに実際キャラクターの絵は比較的綺麗に仕上げてくれている。もう2018年が始まってて言うのも本当になんなんだがどうかダイナミックコードに真剣に向き合って欲しい、よろしくお願いします。

さて、「日本の四季を背景に彼らのリアルを描いたドキュメンタリームービーが、今、幕を開ける。」というあらすじの通り、春から冬にかけて3話完結でそれぞれの季節に起こるバンドの軌跡が描かれた本作。その軌跡を折角なので(?)再度振り返っていきたい。(どうでもいいけどこのはな綺譚とダイナミックコードで季節ネタアニメが被ったの少し面白いよね?)

春編ではもっとも成功した先輩ポジションであるバンドKYOSHOのボーカルYORITOの脱退騒動の話。
先程「一話がわかりにくい」といった感じの内容を書いたが、このわからなさは無意味なものではない。このアニメは全体における主人公の[rêve parfait](以下レヴァフェと記述)というバンドの視点を中心にこの作品が進行していく作りになっており、冬に至るまでの彼らの成長と軌跡を視聴者が追体験してゆくことができるようになっているのだ。
春編はこうした視点ギミックが特にうまく機能しており、3話までを見ていくと脱退を噂されたYORITOの苦悩の真相が、主人公玲音の視点とともに鮮やかに判明するようになっていた。プロとしてすでに成功したKYOSHOの華やかなボーカルYORITOがぶち当たった「ファンとの向き合い方」という壁。彼が世界ライブの映像中継を断ったことで、密かに会っていたファンの難病の少女はそのライブを目にすることなくこの世を去ってしまった。(ここのYORITOが断った理由は解釈が分かれるところだが、バンドマンとして目の前のファンに精一杯の歌を届けたかったのかな、と思っている)「誰のために何のために歌っていたんだろうな」と苦悩するYORITOが、気持ちを整理し少女が持っていたぬいぐるみに向かって歌を届ける……という再起が描かれた。カメラマン道明寺のファインプレーにより、実は少女は道明寺の手によりライブ映像を見ることができていた、という救いのある展開も優しくて良い。

夏編ではヒット曲にも恵まれ勢いづくバンドLair-Sにスポットが当たる。
人気を博すものの彼ら自身の手によるものではない曲を歌わされ、アーティストとしてのプライドとビジネスとしての立場の間で思い悩むLair-Sのメンバー。苦悩の中失踪したメンバーたちは行く先の避暑地で、近々ダムに沈むことでなくなる村を偶然訪れる。村最後の夏祭りにおいて、決して記録やデータでは残らない、しかし記憶に刻みつけられる一夜のライブを披露するLair-S。そして彼らを追ってきた加賀マネージャーは「こんなライブ、お金では買えない!」とかつてLair-Sと出会った頃の感動を思い起こし、両者は和解をする……という流れ。春と比べるとわかりやすい構成で、ダイナミックコードの中では万人受けしそうなエピソードだったと思う。
KYOSHOとは違った(まだバンドとしてのレベルを比べると恐らく活動範囲からもやや低い段階であろう)形でバンドとしてのあり方を問われ結論を出したLair-Sだったが、その帰結はこちらもフィクションならではの優しげな展開であった。一方のレヴァフェは今回も問題には直接関わらずに傍観者の立場……スタイルを改めて確立していくバンドの背中は、まだ成長途中のレヴァフェにどう映っていただろうか。

秋編は新進気鋭のapple-polisher(以下アッポリと記述)がメイン。今回は彼らとライバル的なポジションであるレヴァフェもここまでに比べると絡みが増え、合同ライブへ向けて意気込む両バンドの姿が描かれた。ここまでメインだった2バンドに比べてレヴァフェの立ち位置が近かったが故に、レヴァフェとアッポリが絡み合ったストーリー展開になったのだと思う。
今回はそこまでまとまった一本の物語という感じではない出来上がりになった。アッポリのVo.成海の怪我を発端に彼と幼馴染であるレヴァフェ亜貴が仲違いをし、そのまま一人京都へと離れた成海を追って両バンドメンバー全員も京都に来てしまう。なんだかんだで成海と亜貴もわかちあって仲直りをし、それぞれ温泉を満喫してみたり、KYOSHOのライブ中継を見て刺激を受けたりする両バンド。KYOSHOに対抗意識を燃やすアッポリメンバーは手伝ったワイナリーの主人の「いろんな土壌と環境で、あなた達だけの音楽が生み出されてるんでしょう?」という言葉を受け、それぞれのメンバーの原点を改めて省み、バンドとしてもさらなる躍進を果たす。それぞれにかんしての詳しいエピソードは語られないものの、進化したアッポリの姿をライブシーンの説得力で伝えてくるパワーを感じさせる構成が見事。
ところでダイナミックコードという作品は「とりあえず失踪してみる」みたいな展開が多いのだが、それがそのまま「一歩引いて自らを省みる」という構図に繋がり、バンドとしての輝きを再発見することが多い。今回の秋編ではそうして原点を見出したアッポリだったが、レヴァフェも彼らに負けじと奮起する……と次への流れを感じさせる幕引きであった。

いよいよ訪れた冬編では満を持して[rêve parfait]がメインの展開に。
DYNAMIC CHORDのバンド全体クリスマス合同ライブに向けて、レベルの高い面々に負けじと曲作りや練習に励むレヴァフェだったが、プレッシャーも大きくスランプ状態に陥ってしまう。マネージャーの八雲ともギクシャクし、「もっと俺達のことを考えてくれ」と思わず強く当たってしまうレヴァフェの久遠とそれを受け思い悩む八雲。よりよいバンドのサポートのためか、それとも自らを見つめ直すためか一人禅寺を訪れる八雲だったが、そんな彼を追ってレヴァフェも寺へ向かうことに。真冬の山奥の禅寺への道、車が動かなくなったり吊橋から落ちそうになったりとトラブル続きのレヴァフェだったが、その過程でバンド結成の頃の初心を思い返し、「この4人でいることこそがレヴァフェ」という彼らなりの原点にたどり着く。八雲も合わせ改めて一丸となったレヴァフェは、急ピッチで新曲の歌詞を完成させ、「他のバンドという更に多くの仲間の待つライブ会場」という新たな彼らの居場所へと急ぎ向かうのだった。
冬編などのレヴァフェを「遊んでいるだけ」という批判もよく耳にし、たしかにまあ前日に禅寺で足止めを食らいつつ滝行してるのは「練習しろよ!」と言いたくなる気持ちもわからなくはない。しかしがむしゃらな練習や曲作りでスランプに陥ったのが10話の彼らなのだ。音楽を通じで繋がった仲間、そうした居場所を得たことの喜びということを瑞々しく表現するにあたって、今までの本編描写も含め「遊んでいる楽しそうなレヴァフェ」というのは綺麗な流れを作っているのではないだろうか。
それぞれのバンドが少し悩んで、彼らなりのスタイルを再発見していくまでの物語を気持ちよく、流れる時間とともにその非常に微妙な心情の変化といったものを描いてくれたと思う。

いよいよ迎えた冬のライブで各バンドの新曲を披露するというのも音楽モノとして王道の流れ。他のエピソードにおいても、ED曲をここ一番の挿入歌で使うのはかなり効果的な演出になっていたと感じる。
単純に曲のクオリティや、ストーリーを思わせ隠された心情を補完するような歌詞も強いのだが、ところでライブパートを多様できたあの「最小限の動きでライブっぽく見せる演出」というのは見方によってはかなり匠の仕事、といえなくもないのではないだろうか? 見せ場であるライブシーンはカロリーを上げようと思えばいくらでもあげられるが、逆に下げて多様したのは一つの正解の形だったのかな、という気はする。全体的な絵としてはまあ厳しい所もあるし、こうした制作手法に関しては賛否もあるとは思うが、バンドモノでライブシーン中心に仕上げてきたあまりにも愚直なやり方に僕は拍手を贈りたい。
アイドルもの(これは一応バンドだが)が乱立し、豪華な作品もどんどん多くなる中でどんどんクオリティのハードルは上がっていっているように感じる。そんな中でこうした省エネに作品をまとめてきたダイナミックコードは、考えようによってはハードロックに対するパンク、ヘヴィメタルに対するグランジのようなテクニックよりも精神性を見直すような存在、世間の風潮に一矢報いる感じの作品として再評価されてもいいんじゃないか? (最終的に「まあ俺はDream TheaterよりもNew Orderが好きなタイプの人間だからな……」って話だけだとは思う)

妙なほど長くなって(して)しまったが、ダイナミックコードに関してやっぱり自分の感情をきっちりと主張していこうと思ったので。俺も最初はとんでもねえネタアニメが出てきたぞって興味本位で見たのにいつの間にか傷だらけになってしまったので許してって涙している。ざまあ ない ね

f:id:cemetrygates1919:20180109003811p:plainラストカット、レヴァフェと八雲でつむぎの誕生日を祝うシーンに添えられる土壌ワイン。この絵のようなあたたかさが、ダイナミックコードの大きな魅力だったと思う。

少女終末旅行

崩壊した世界の中で懸命にでもあり、のんびりでもありといった感じで生きるチトとユーリ二人の少女の姿が描かれた作品。
名前からはもう少し現代から地続きな感じの世界設定なのかな? と思っていたのだけれど実際かなり未来のお話ということらしい。そうした設定を活かしたインダストリアルにファンタジックな世界観も楽しく、暗色に彩られた背景も見どころ。
もうちょっとタイトルの話をするのだがこの「旅行」っていうのが作品スタイルを如実に表しているようでいい。生物がほとんど死に絶え、食料や燃料もまばらな過酷な世界、そんな中でチトとユーリはあくまでものんびりと、果たして意味があるのかどうかもわからない旅を続ける。ここが終末を待つだけの虚無の世界だからこそ、そこに残された人たち個人個人の「生」というものの形はっきりと感じられるように思えた。人々はたとえ意味がなくとも呪いのような前進から逃れることはできないのだ。

えーとなんだか非常にポエティックな感想にうっかり舵を切りつつあるが、このアニメとにかく感傷の暴力のような作品で、つい気を抜くとそういう方向に支配されてしまう。このなんとも言えない空気感の魅力を僕の語彙力でどう表現していいものか非常に困りつつ感想を書いているわけだが。
ひんやりとして無機質な世界、静を基調としたアンビエントなBGM、そうした中で描かれるのは人の柔らかい感情そのものだ。チトとユーリの触れ合うことの暖かさ、地図や写真という記録に縋るカナザワ、空を飛ぶことをとにかく夢見たイシイ、誰もいない都市を黙々と管理し続ける機械にしてもそうだ、とにかく生きる意味を大切に抱えて進む静かな強さが感じられるのだ。
生きると言っても生存のための希望を見出すというよりは、緩やかな死出の旅をしているかのよう。その精神性こそが「絶望と仲良くなる」ということなのだろうか。最終回で「地球、終わるんだってさ」と言うユーリはあまりにも印象的。果たして彼女たちがたどり着く終末はどのような形なのだろうか、その形を見てみたいような見るのが怖いような、そんな愛おしい作品だった。(そういえば原作も終わったらしいっすね……?)

f:id:cemetrygates1919:20180206032740p:plain全編を通して色濃く感じられる「死」の雰囲気、それがとにかく魅力的で胸に刺さる作品だった。

宝石の国

今から遥か未来、宝石の体を持つ人の形をした生き物たちのお話。アニメーションの殆どがCGで作られており、銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』『蒼穹のファフナー EXODUS』『武装神姫(作為的なラインナップ)など多くの作品のCGカットを手掛けたオレンジ初の元請け作品となる。定評のある迫力のCGアクションはもちろん、硬質で透明感のあるCGならではの質感が宝石という題材によくマッチして、この作品の空気感を更に独特なものにすることに成功していたように思う。

主人公フォスフォフィライト(以下フォス)が彼を待ち受ける様々な困難の中で成長・変化をしていき、また彼の視点を通じて世界の成り立ち、謎といったものがだんだんと明らかになってゆく。視聴の際に自分は後者の世界的観点でこの作品を見すぎたかなと言うところがあり、そっちの方面は最終回でも「ここから月人や金剛先生の秘密を探っていくぞ」という段階で終了してしまい、(原作未完なのでしょうがないとはいえ)正直中途半端な終わり方なのでは? という不満はややあった。
またそのような見かた故にあまりフォスというキャラクターの心情の変化をうまく捉えることができずに、彼の変貌を「アンタークチサイトの一件など過酷な運命を背負わされてスタート時のフォスは失われてしまった」と後ろ向きにのみ捉えてしまい、スタートラインであるシンシャとの関係の決着も最後の最後でちょこっと描かれただけではないのか……? などと最初に最終回を迎えた時は結構マイナス方面の感想だったと思う。

しかしフォスというキャラクターの歩みを今一度思い返してみるとかなり腑に落ちたところがあって、先程中途半端と言った最終回でも1話でとにかく「自分自身の役割=存在意義」を探し求めていたフォスが、自らの意志で「やるべきこと」を見つけたのが最終回なのであり、宝石の国という作品はフォスが立ち上がるまでのお話だったのだなと言うことを気がつくことができた。
シンシャとの関係もスタート地点では「シンシャの楽しい仕事を見つけてやりたい=フォスがシンシャの役に立つことで自らの存在意義を認めてもらいたい」というようなものだったのが、最終話では「やるべきことを見つけたフォスが、楽しくない仕事と知りながらシンシャという組む相手が必要だと彼に頼み込む」とうまく変化が見られるようにになっており、フォスの成長とシンシャとの関係の変化が感じられた。(あと最終話のシンシャのデレデレっぷりにはびっくりしたのだが、最初を振り返ってみると元々めっちゃチョロそうだったので、そこはあまり変化がなかったんだなァ~という感想になってしまった)
少なくともアニメ『宝石の国』というのは世界の秘密というのがメインのテーマの作品ではなく、フォスがそれを知ることでどう移ろいでいったのか……といったところを見るべきものだったのだと思う。何も知らなかった頃のフォスは、「金剛先生が好きだから戦う」と無邪気に言うことができた。しかし今先生への疑念を積もらせ、当時曖昧な反応だった他の宝石たちと同じスタートラインに立った時、彼の内面はきっと外見以上に変化してしまったのだろう。ただ彼は、他の宝石がそうした宙ぶらりんの中で折り合いをつけて生きてゆく中、一人その疑念に真っ向から挑もうとする。これこそがフォスただ一人が持つ強さなのであって、昔から空気を読まなかった彼にしかできない仕事なのだろうと思う。
ある意味プロローグのようなアニメのストーリーを経て、果たしてフォスはどうなるのだろうか? 何かを掴むことができるのだろうか?

f:id:cemetrygates1919:20180318025552p:plain良くも悪くも、とにかく大きく「変化」してしまったフォス。かつての自らの姿を彼自身はどう想い横切るのか。

血界戦線 & BEYOND

1期も好評を博した血界戦線の続編がアニメ化。1期の時はオリジナル要素としてホワイト・ブラックといったアニメオリジナルのキャラクターが登場し、その結末まで大きく絡んできたが今回はほぼ原作に忠実……ということらしく、基本的には1話完結の方式で進んでゆく。
正直な所前回のアニメでは終盤そのホワイト・ブラックのお話にクローズアップしすぎて、「舞台ヘルサレムズ・ロットの賑やかで喧騒な日々」という方向性に魅力を感じた僕としてはウェットになりすぎたかなあというところには軽い不満があって、そういった意味ではスタイルとしては今作のほうが好きかもしれない。
が一方前作の「個別のエピソードをやりつつもそこに絡め布石を配置し、一本突き刺さったストーリーをクライマックスで鮮やかに締める」というテクニカルな構成にはかなりパワーがあって、その終盤の盛り上がりに比べると今作はサラッと終わってしまったかな、というところもある。どちらもいいアニメ化故贅沢な文句でしかないのだが、いいアニメ化故に贅沢なことを言いたくなってしまうのだ、ということでここは一つ。
BEYONDというだけあってEDでチラリと前作アニメオリジナルキャラクターを登場させたり、最終話でゲスト出演させてみたりといったサービスもあった。こうしたところが原作とアニメ1期、両方のリスペクトを感じる作り。ちなみに正直な所1期に関しては(したり顔で色々語っておいて本当にアレなのだが)より理解を深めるためにもう一回みたいなあという気持ちもあったりする。

さて先程も書いたとおり、今作でも「異界と現世が交わる街ヘルサレムズ・ロット」の騒がしくて奇妙で暴力的、しかし不思議と魅力的な日々というのが活き活きと描かれた。1話あたりの完成度で言うと個人的には今期でも随一の出来(なのではと思う。(このはな綺譚とトップを争う)
群像劇風に描かれた各キャラクターの活躍が見事に交わるクライマックスが最高でスティーヴンの人間味が垣間見える3話、スリリングで華麗なチェインの活躍から流れるようなくだらないオチが完璧に決まる4話、大人と子供・人間とブラッドブリードという断絶しつつも微妙に絡み合う人間模様が巧みな心情描写で描かれたKKママの奮闘10話などどいつもコイツも大変強いエピソード。アニメ1期からの2期、またオリジナル展開を挟んだ1期を経た原作エピソードということで結構難しいバランス感覚が要求されるアニメだったのかなあなどととも思いつつ、より深いキャラクターの掘り下げや、ヘルサレムズ・ロットの様々な姿が見え、より作品世界の魅力が伝わる良い作品だった。

f:id:cemetrygates1919:20180319012430p:plain冷静な冷血キャラという印象が1期の時は強かったスティーヴンの「そうか、俺はしゃぎすぎてたんだ」というつぶやきがあまりにも切ない3話。

Infini-T Force

科学忍者隊ガッチャマン』『宇宙の騎士テッカマン』『破裏拳ポリマー』『新造人間キャシャーンといったタツノコプロのヒーローたちが一同に介し、その戦いの中で「正義のヒーロー」の姿を描く本作。自分恥ずかしながらこれらの作品はどれも触れたことがない無教養人間なのだが、しかしそれでも面白く見ることができた。(が恐らく設定などがわかるかどうかでもっと深く見られるのだろうなあと思ったり)
全篇CGで描かれた今作だが、モーションキャプチャを使用し迫力とリアリティの両立したアクションを楽しむことができ、毎話きっちりと派手で緩急の魅せ方も上手いバトルシーンが挿入されていたのも満足度が高かった。やっぱりこうしたアニメで動きがいいというのはシンプルに強い。

本編では女子高生、界堂笑のストーリーを中心に、ヒーローたちの奮闘が描かれる。父との確執もありすっかり冷めた性格になってしまった笑と、ある種前時代的な熱血さを持つヒーローたちは当初噛み合わなさもありつつも、そのヒーローとしての姿に笑も次第に感化されてゆく。
ここで「危険をおかしても人々を救う」「能力を失ったとしても果敢に悪に立ち向かう」というように、その正義を試されるような展開の中でヒーローとしての姿を貫くキャラクターたちが非常に魅力的で、あこがれのヒーローとはかくあるべきだよなあという気持ちよさがある。敵キャラクターも「元は正義の人だったのだが事情から悪人に」といった形で「困難に立ち向かうヒーロー」たちと上手く対比になっており、そうした中で正義を貫く主人公チームの強さがよく表現されていた。

さてそうして進んだ物語の終盤でメインとなるのがいよいよ笑のエピソードである。幾多の並行世界を滅ぼす悪の怪人『Z』の正体が実は離れて暮らしていたはずの笑の父親であり、更にその目的が「因果によって必ず死亡してしまう娘・笑の未来をあらゆる平行世界を犠牲にしたエネルギーにて勝ち取る」というものだったことが判明するのだ。
自らの過酷な運命と、父親への愛情で動揺する笑だったが、そこで彼女を奮い立たせたのは彼女に正義のヒーローとしての背中を示し続けた、4人の男たちとの交流の日々であった。強大なZとの戦いで傷つき倒れたヒーローたちだったが、その時笑は父から娘の手に渡った、持ち主の願望を実現するアイテム『ケース』の力で彼らの窮地を救う。
一介の女子高生にすぎなかった笑が、その正義の心からヒーローとなったのだ。

こうしたストーリーの中で、敵味方どちらも強大な力とそれぞれの理由がありつつも「悪の怪人」となった敵と「正義のヒーロー」となった主人公たち、その大きな差こそが「正義へと進んでゆくその心」にあるのだというメッセージが笑の成長を通じて力強く響く。「ポリマー:鎧武士」の口癖である「その心に正義はあるか」という問いかけなども非常に象徴的だったわけだが、そうした戦いの中で立派に「ヒーロー」となった笑の姿に感動した。
笑の一連のエピソードでは「子供の成長と親離れ」といった身近な要素も入れてきたのも上手く親和しており、「正義」を問う壮大なテーマにもより説得力が生まれていたように感じる。またこれは一般人代表たる笑の姿を通して届けられる、我々視聴者へのメッセージとしてもバッチリ噛み合っているというのも巧みであり、王道ヒーロー的な直球スタンダードを貫いた快作と称賛していきたい。やっぱ僕みたいな人間でも、ヒーローという存在には憧れてしまうんだよなあ。

f:id:cemetrygates1919:20180319001429p:plain爽やかヒーロー物において異彩を放つのがみんなだいすきタァケェシィこと(?)ダミアン・グレイ。本編を最後に退場してしまうとするとあまりにあっけないが果たして……?

cemetrygates1919.hatenablog.com
ITFは劇場版の感想も書いたので、よろしければ是非。

URAHARA

文化を奪う宇宙からの侵略者「スクーパーズ」に対して変身し立ち向かう女子高生たちの姿を描いた作品。タイトルの通りポップカルチャーの最先端である原宿の街が舞台ということで、そこで文化を生み出す彼女たちの「好き」が反映されたかのようなカラフルで奇抜なビジュアルには独自の輝きがあった。
須藤りと・白子まり・綿紬ことこ、という地球人3人に加えて封鎖された原宿の町で出会った丸野みさ(あとエビフリャー)というキャラクター、彼女たちの会話が主体となる作風は年頃の女子たちのおしゃべりといった風な空気の面白さがある。反面ちょっと動きに乏しいかなあというところがあり、面白いビジュアルだっただけに戦闘シーン全般はあんまり目を引くものがなかったのは結構残念。そういうこともあって最終局面においても正直あまり緊張感が感じられなく、変身ヒロインものっぽい雰囲気に期待した方向性の良さはあまり感じられなかったかなあ……と思ってしまう。

ただこのアニメの示したテーマが結構好きで、「文化」というところから発展させた「創作」にまつわる難しい問題に挑んだ作品だったと思う。中盤で「自分は模倣しかできない」「誰からも認めて貰えなかった」……こうしたものとは切っても切り離せないオリジナリティや承認欲求といった壁に改めてぶつかり、自らがスクーパーズ化していることとも合わさり「自分たちが文化を奪うだけのスクーパーズと何が違うのか」と苦悩したりとたち。
当初の空気からは考えられないほど厳しく落とす展開には少々驚いたが、そこから彼女たちは原点を振り返ることで光を見出す。まだ3人が出会ったばかりの頃、互いに「凄い」「可愛い」と褒め称えあって創作の喜びを噛み締めていた日々。個人の作ることとと触れること、その両方で生まれる素直な「好き」という気持ちで創作行為そのものを肯定し、そしてこの3人で好きあい補い合ったからこそ生み出せた「文化」があったのだ、と示す流れは非常に美しく希望に溢れていてとても良かった。たとえ模倣だろうと「好き」の形に偽りはなく、そうした創作への愛情が文化を生み出していくのだよな。
またこうして3人の創作が本来文化を生み出すことのできないスクーパーズであるみさにも影響を与えて、彼女のクリエイティブを目覚めさせたというのも綺麗な流れ。創作ということをとにかく力強く肯定してくれたアニメだと思う。
バッチリまとまった作品ではなかったと思うのだけれど、こういう所が素敵すぎて僕的には結構「好き」が生まれたアニメだった。あと承認欲求に囚われるマンにはよく刺さる。
f:id:cemetrygates1919:20180319001958p:plain「想像・妄想といった現実の世界でない出来事だとしても本当のことはあった」とメッセージを残すURAHARAは、あらゆる創作物に対するあらゆる接触を肯定してゆく。

Just Because!

『あいつを好きな君の横顔が、たまらなく綺麗だったから――』というキャッチフレーズを地で行く作品。横顔という所がミソで卒業を間近に控えた高校生たちが大人と子供の間で繰り広げる片思い恋愛模様が描かれた。写実的な背景も相まって、モラトリアム特有の良くも悪くもふわふわとした浮遊感だとか、進路的にも立場的にも宙ぶらりんな不安感みたいなものが上手くリアリティを持って表現されていたと思う。
僕は基本的に片思い話というか片思いキャラが好きみたいなところあるので、このアニメは楽しく見ることができた。一見進展していないようで、しかし少しづつ変化は訪れるしどうしても時間はすぎてゆく、そんな繊細な描写が光る。

そんなこの作品の時間の中で一番たっぷり変化していったのが夏目美緒というキャラクターだと思う。中学からずっと片思いしてきた相馬陽斗への気持ちに(消しゴムのやりとりという)決着をつけ、そして泉瑛太の彼女への想いを段々と自覚していき、夏目自身もまた泉を意識してゆく……という。本作の主人公というと泉になると思うのだが、ある意味一番動いて主人公してたのは夏目だったのかな、などと思ったり。なんとなく流されていく日々で彼女がその想いと向き合い、進路も含めて決断をするという流れは着実な成長を感じさせた。
泉や相馬の良くも悪くもブレなさとか、あとホームラン絡めたやり取りなんかは、ある種典型的なロマンを追い求める男性像だなあという感じなのだけれど、そういう意味だと女性陣は現実的目線を持ちがちだったかもしれない。夏目もそうしたところから自然と諦めムードになってしまったのかな、という感じなのかも。そして現実的目線の女性というと、兎にも角にも森川葉月さんのしたたかさには恐れ入る……。

あと忘れてはならないメインキャラクターが一年下の小宮恵那。僕が片思い好きというのは先程も言ったのだがそういう意味ではやっぱりどうしてもこういうキャラクターには肩入れしてしまって。写真部である彼女がたまたま泉のピッチャー姿を撮影し、その写真の使用権のいざこざから接近していくわけなのだが、まあ瑛太の気持ちにも気づいていたりするわけで、そんな中彼女は彼女なりに自分の気持にケリをつけようとしたりもするわけなのだがいじらしくて。失恋という経験を彼女がはっきりとしたのは、青春がまだこれからという立場ゆえでもあるのだろう。
恋愛バトルとして見た場合いわゆる「負けヒロイン」になってしまう彼女なのだが、しかしクライマックスでは瑛太を撮影する彼女の横顔の写真」がまさかのコンクールで入賞するという展開がある。『あいつを好きな君の横顔が、たまらなく綺麗だったから――』を一番象徴的に体現したのが小宮恵那なのであって、その美しい彼女の想いと一連の行動はやっぱり優劣をつけることはできないと思うのだよな。静かに紡がれる人間模様が見ごたえのある、よい青春群像劇でした。

f:id:cemetrygates1919:20180319002657p:plain偶然のすれ違いを重ねに重ねた二人が「選択」により勝ち取った必然の再会。白昼夢のような幻想的なビジュアルで描かれるラストシーンは本当に美しかった。

結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-/-勇者の章-

結構変則的な放送で、前半6話で事前に劇場公開済みの『鷲尾須美の章』、後半で完全新作の『勇者の章』をやるという構成。僕当人が熱心というわけではないのだがゆゆゆオタクに連れられて前半の方は劇場で見たのでTV的には後半から視聴。

『鷲尾須美の章』は前TVアニメと同時期に連載していた小説版の映像化であり、その前作の前日譚的作品になる。すなわち放送順で見ていくとなんとなく展開の予想自体はできるようになっているわけで、そういうこともあってかなかなか凄惨な展開が心を抉る。丁寧に少女たちの出会いと進展を描くだけに余計にな。やっぱり(?)僕は三ノ輪銀ちゃんが好きなキャラクターなのだけれど、まあわかってはいたけど辛い展開だった。犠牲を生む戦いの中でその想いは仲間へと受け継がれていき、そして最終的に1期主人公である友奈にバトンが渡る所で終了……という感じ。小説連載時はTV放送と並行して進んでいたようで、小出しされる設定を照らし合わせて考察する……なんて楽しみ方をされていたらしい。結末を知ってると銀ちゃんを送り出すような気持ちでした。

『勇者の章』の方は今度は前作の後の時系列。短い尺ながらこちらでも容赦のない追い込みが最初からトップスピードなのでしんどさが増す。最初に美森を助ける展開で「一人で抱え込むのはダメ」をやってから他の部員に危機が及ぶ故に友奈を孤立し追い詰める……など逃げ道を潰すかのような展開が続き、最終的に心の支えであった勇者部五箇条すら逆転し、友奈一人が犠牲となる方向に彼女を追い詰めてしまう結果に。いよいよ天の神まで直接攻めてきて絶体絶命……という局面で道を切り開いたのは勇者:結城友奈ではなく少女としての彼女の生きていたいという強い気持ちだった。
このあたりのロジックは僕はゆゆゆシリーズの設定を知らないのでそこはよくわからないのだが、しかし厳しい選択であろうと神との同化を捨てて個人としての生を勝ち取る一人一人の少女たちの想い……というのはなかなか僕好みの展開。
1期の時も似たような終結ながらもあの時は実はあまり個人的に納得がいっていない終わり方で。それは自己犠牲の如し捨て身の勇気で勝ち取ったものが、そことはある意味逆の(今回のアニメで説明があったとはいえ穿った見方をすると都合のいい)奇跡のような平穏という形、そこの流れを感じられなかったせいなのかなあなどと考えていたのだけれど。そこから進んだ今回は勇者でなく人としてあることを選択した風で、そういう意味でいい終わり方だったんじゃないかなと思っている。
神樹様とは価値観のすれ違いで本当に色々あったが、最後に人の本当に望むものを神樹様が理解し与えてくれた道のりだったのかな……などと考えてみると感慨深い。

f:id:cemetrygates1919:20180319003623p:plain前作の過去と未来を描いた今回のアニメ。ようやく平穏を勝ち取ったかのような彼女たちだが、このあとの続編なんかもあったりするのだろうか。正直あまり苦しんで欲しくないな……

干物妹!うまるちゃんR

あの干物娘うまるちゃんが帰ってきた!ところで、うまるちゃんRのRって一体なんなんでしょうかね。僕もこう、楽しみに考えていたりします。
2期ということで前作の1クールかけて培ってきた人間関係が出来上がっているのでさながら気分はステータス持ち越しでプレイするゲームの二周目の如く、しかし日々はけして同じものでもなく。正直なところ1期の空気感がどんなのだっけ? と思ってしまうほどにみな自然体に仲良くなっており、うまるたち女子高生4人も仲良しグループという感じで大変微笑ましい。

今作でもうまるとシルフィンの兄であるアレックスが知り合ったり、またタイヘイの上司の叶の妹ヒカリが登場したりと、前作から更に発展した実は皆知り合い……な狭い世界が構築されてゆく。この作品こうした多重な関係が構築されていくのが面白く、またそこにキャラクターの色々な側面が見えてくるのも加えて面白い。そこが最も顕著なのが主人公の土間うまるその人であり、今回も「外行きの完璧美少女うまる」「ぐーたら干物妹のちびうまる」「謎の天才ゲーマーUMR」といった3パターンが使い分けられていた(声優さんの演じ分けも上手くなっていてここも何気に驚嘆する)
本作のこうしたキャラクター描写で表現されているのは「微妙に不器用な人間たちの交流」だったのだろうと思う。奥手だったり勘違いされやすかったり勘違いしやすかったり……しかしそうしたすれ違いを経た1期だったからこそ、2期での日々もまた前作と同様に心があたたまる。少しずつだがみんなにも色々な姿をみせるようになったうまるは、お約束のようにダメ人間っぷりをアピールする展開こそあれ、どんどん兄や友達の気持ちが汲める大人に成長していっているように思えた。
今期トップクラスに安心してゆるっと癒やされる大安牌の本作、日曜深夜のオアシスとなってくれて感謝。

f:id:cemetrygates1919:20180319004601p:plain2期の印象、うまるちゃんとシルフィンさんの絡みが多かったような気がして、あのー素直に良かったですね。

アイドルマスター SideM

美少女アイドルシリーズの男性アイドル作品のアニメ化。シリーズとしては以前アニメ化した「シンデレラガールズ」ほどではないにしろ、初代の765プロの人数と比べるとかなりの大所帯となる。とはいえ今回メインでの登場は一部に絞られているようで、ファンサービス的に多分モブじゃないのだろうな……というキャラクターをチラ見せなどしていた。次作があれば彼らがメインになるのだろうか。

「理由(ワケ)あって、アイドル!」というキャッチフレーズの通り、前職からなにかしらの理由でアイドルに転向してきたキャラクターが並ぶ。職業でのキャラクター付は実際わかりやすく、またSideMは原作ゲームから踏襲したユニット分けをアニメでも採用しているので、メインアイドル+プロデューサーで20人というキャラクターの多さでもわりとすんなり把握して見ることができたように思う。
この前職設定は彼らのキャラクター設定にも当然活かされており、「より生徒にメッセージを伝えられるアイドルを選択した3人元教師ユニット」だったり「怪我で引退を余儀なくされた双子の元プロサッカー選手ユニット」だったりと、「理由あり」を活かした個性付け、ストーリー構築が行われていた。こうした設定はアイマスシリーズにおけるSideMにとっても性別だけでなくオンリーワンの個性になっているのかな、などとも感じた。

ストーリーは以前の「シンデレラガールズ」の1クール目を少し思い出させるような、それぞれのユニットの個別回から合宿を経て、合同ライブをクライマックスにする構成。(765を見ていないのであちらはどうだったのかわからないのだけれど)
ユニット個別回では前述したような設定だけ見ると「なぜアイドル?」とも思ってしまうものもある前職からアイドルへのキャラクターの動きだが、そこは非常にスムーズに筋道立てて描いていたなという印象。例えば元プロサッカー選手の兄弟のユニットWのエピソードは、入院中のプロデューサーとの交流からスタートした物語にすることでアイドルに至る流れを作っている。ユニット単位とはいえ、多くのキャラクターの姿を1クールできっちり描いてゆくのはなかなかシビアな構成が要求されると思うのだが、それでも真っさらな状態から全て見終わる頃にはアイドルに愛着も湧いたので、キャラ立てが上手いなあと思わされる。
なんだかんだでユニット単位だとJupiterが好き。このアニメの前日譚にあたる特別編では961プロから脱して現実と理想の間で苦しんでいたJupiterが、また実際の発表時のアイドルマスター2の時にも賛否が巻き起こってしまった彼らが、こうして「遅れてきた青春を謳歌する」ようなSideMで活き活きと描かれたことにはどうしても胸が熱くなる。やっぱり、こうして評価されてよかったなあなどと言えるような立場では僕は決してないのだけれど、「Jupiterが好きだな」なんて言えるということが素直に嬉しいというか、なんというか良かったなと思う。そういう意味でも感謝をしたい作品だ。

f:id:cemetrygates1919:20180319005425p:plainユニット、OP再現、新曲と盛りだくさんで315の輝きを示した合同ライブ、ただ好み的には全ユニットのフルステージが見たかったかなと我儘になってしまう。(それぞれ魅力的だからね)(単純に数が多いので尺の問題もある)(やっぱりアイマスアニメのこれはライブに来てというスタイルなのでは?)

僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件

ほーんしょびっち、とか思っていたら原作はきっちり「処女ビッチ」らしい。いやそれは流石にイカンな。
昔ギャグ漫画で「エロく見える標識で悶々としたり辞書の単語で興奮できる中学生!」みたいなネタを見たことがあるが、まさにそんな感じの大変くだらない思春期中学生レベルの下ネタが矢継ぎ早に繰り出される。日常シーンのありとあらゆるものを曲解し怪しく変換していく様は、結構素直に感心しつつもその恐ろしいテンポに引きずり込まれるとひたすら笑えてしまう。

キャラクターは結構色々と追加されて、メインヒロインの同級生に妹・近所の姉ポジション・お嬢様に妹の友人などちょいちょい増えていくのでバリエーションはあるのだが、ひたすら下ネタに走る方向性が(アプローチこそ違えど)大差ないのでその下方面の吸引力に恐れ入るし、結局それでもなんだかんだ面白いのは結構スゴい。星川くんだけは結構異色で、その過激なホモセクシャルな感じはヤバいやつだらけなしょびっちの中でも一際ヤバさがあったと思う。
そしてこのギャグ色の強さの中で、主人公篠崎くんとヒロイン香坂さんのちょっといい話風で毎回終わらせてくるそのスタイル嫌いじゃないよ。

f:id:cemetrygates1919:20180319010405p:plainしょびっちの中だと僕は姉ちゃんが一番好きでしたね。今作がアニメでは初主演、武田羅梨沙多胡さん強い声優さんだと思うので応援したいですね。

アイドルマスターシンデレラガールズ劇場 2期

安定と安心のしんげき第2期。安定すぎてもうちょっと刺激が欲しいなあなんて言っていたら棟方愛海ちゃんにCVがついたのは本当に面白かったのでそういうのわりとやって下さい。色々言いつつも担当が出てくるとあへあへになってしまうので、[アニバーサリープリンセス]島村卯月回はめっちゃ良かったのでありがとうございますあへあへ。モバマスの方の劇場では濃厚P.C.S回もちょいちょいあったので、そこのあたりも3期は期待したいです。あとしんげきRemixうづみほおねシンもありがとうございますあへあへ。
それにしても、数が多いシンデレラガールズのアイドルの好きな人達に対し、こうして早いスパンでシンデレラガールズ劇場というアニメをやることはやっぱり貴重なエサの場(言い方が悪い、還元機会の提供とか言うべきかもしれない)なのだなあと思う。3期もまた違うアイドルが登場してくれるようだし。ただ僕的にはやっぱり15分ぐらいほしいっすね?

f:id:cemetrygates1919:20180319010945p:plainまあ僕がどれだけ御託を並べてもこの島村卯月!ほら世界一かわいい!五代目ェ!

2017年秋良かったOPED

動く、動く

動く、動く

More One Night

More One Night

少女終末旅行はOPもEDもよかった。歌詞からは切なさを感じさせつつも曲調自体は実にポップに可愛く仕上がってるのだが、その静かな本編とのギャップも良いね。終末ながらもどこかのんびりとした本編の二面性をうまく演出した両曲だったと思う。

ステップアップLOVE

ステップアップLOVE

血界戦線 & BEYONDのED。前作の『ビターソングとシュガーステップ』も大変人気を博した曲だけれど、そことはまた一風違った毛色のダンサブルな一曲。アニメ本編のラストで切り込んでくるイントロに、前作の松本監督の絵コンテ・演出もバッチリ決まっている。

Reason!!

Reason!!

  • 315 STARS
  • アニメ
  • ¥250
アイドルマスターSideMのOP。今までのアイマスアニメ曲を踏襲したような希望を感じさせる明るい一曲。盛り上がりそうなのでライブで聞いてみたい。クライマックスでOP再現の演出も王道で、天晴。

p.s. i hate you♡xxx

p.s. i hate you♡xxx

  • [rêve parfait]
  • アニメ
  • ¥250
毒のある歌詞とソリッドなアレンジが耳に残るダイナミックコードOP。忘れられないOPなんだよなあ……。アニメ後半ではレヴァフェがシンプルなラブソングを歌うというギャップとしても機能していてお見事。

because the sky...

because the sky...

  • KYOHSO
  • アニメ
  • ¥250
ダイアモンドアイズ

ダイアモンドアイズ

  • Liar-S
  • アニメ
  • ¥250
BACK 2 SQUARE 1

BACK 2 SQUARE 1

  • apple-polisher
  • アニメ
  • ¥250
ダイナミックコードは各ED曲を本編の各バンド編のクライマックスに持ってくるのもいい演出なんだ。歌詞も各エピソードとかなり対応していて、あまり説明を表に出さないアニメの内容をより深く理解できるのでぜひ読んでみて欲しい。王道ヘヴィなKYOSHO、メロディアスで泣きメロなLiar-S、4つ打ちデジタルでダンスなapple-polisherとそれぞれの個性が出ているのも良い。

youtu.be
しんげき曲だとSnow*Loveはかなりツボ。アニメ関係ないんだが冬CDの『冬空プレシャス』も自分結構好きで、一見寒さとは真逆のパッションらしい楽しく賑やかな冬の演出という感じで心があたたまる。冬の太陽だね。

2017年秋アニメ総括


今期マイ・ベストアニメ『DYNAMIC CHORD
f:id:cemetrygates1919:20180319041436p:plain

逆張りとでも何とでも言うが良い! でもなんだかんだで一番心を動かされてしまったのはこの作品という気がするのだ。私のロジックは私なんだよな。上に書いた感想は嘘偽りのない僕の解釈だと思うのだが、でも今に至っても正直言ってなんでダイナミックコードに夢中になったのかよくわからないけれど、でも見たら普通に「面白え~」になってしまう。不思議なアニメだ……。

けものフレンズ』→『フレームアームズ・ガール』→『ひなろじ ~from Luck & Logic~』→『DYNAMIC CHORDときた2017年。こう振り返ってみるとわかるようなわからないような流れ。さて2017年はとっくに終わっているのだけれど、ベストも決めておきたいと思う。俺のロジックはこれや!



2017年マイ・ベストアニメ『ひなろじ ~from Luck & Logic~』
f:id:cemetrygates1919:20171009183800p:plain

奇抜さはないものの本当に丁寧に少女たちの関係・希望・穏やかな日常を描いてくれたある意味理想のような作品。2018年もまだまだひなろじイヤーとして向き合っていく所存。ひなろじのもっと大きな花を咲かせていこうな。
cemetrygates1919.hatenablog.com

ブログという形でアニメの感想を書き始めた一年、正直感想を書かなきゃ……というプレッシャーはあるものの自分の考えを整理して残しておけるというのは面白さもあって、これからも続けていきたいなあと思う。あとできれば筆の早さを上げような。ということで大変今更ですが2017年お疲れ様でした。今年もいいアニメ作品がいっぱいでしたね。あとできれば単話選抜も今更だけどしたい。

TVアニメ『DYNAMIC CHORD』The four SEASONS

TVアニメ『DYNAMIC CHORD』The four SEASONS