日陰の小道

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【ガルラジ】2020/01/26 チーム富士川ナンバー1記念イベント 感想

2019年においてみなさんの心に残った作品はどんなものがあるだろうか。
わたしにとっても色々あったが、「2019年はガルラジ!」なる合言葉(?)を強気に掲げたガルラジこと「ガールズ ラジオ デイズ」は、その中でも非常に心に残った作品の一つでもあった。しかしわたしは心の炎を燃やし続けることはそれほど得意ではなく、昨年の放送終了を経てそのコンテンツへの熱は早くもどこか思い出と変わってしまっていた部分もあったのではと正直思う。そんなガルラジが2020年の1月に再び帰ってきた! 今度は「2020もガルラジ!」の言葉を掲げ……。
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『ガルラジ セカンドシーズン』にて、アンケートやTwitterでのRTキャンペーン、番組内でのクイズによって決定されたランキングにて、栄光のNo.1に輝いたチーム富士川。今回彼女たちのNo.1記念であるこのイベントは、公式ページからの応募抽選により参加することができた。会場の場所に関しても口外しないように言われているので、公式発表そのまま都内某所とだけ記しておく。地方のラジオというカラーが強かったガルラジにおいて、場所が都内というのも不思議な感もあるが、そうして場所が変わるのもまた「移動」を感じさせるものかもしれない。

開演前

ガルラジがどの程度の規模のコンテンツなのかというのは再生数など見ても今ひとつ実態はわからなかったが、会場のキャパシティは100人程度という感じ。実際正直Twitterでフォロー内外に関わらずちょいちょい見覚えのあるアカウントの方と遭遇したりした。今回はTwitterのガルラジアカウントをフォローしていることが条件の一つであったため、アカウント自体は参加者全員が持っているはずである。システム上連番などができないイベントだったにも関わらず、談笑などしている人もちらほらいて和やかなムード。こうなってくるといよいよ「村」規模ということが実感として生まれてくる(貶す意図は全くないことだけは断っておきたい!)
例えば、ガルラジの合同誌は30人ほど集まったらしいが、とすれば100人いたら3人に1人ぐらいはなんとなくインターネットで目に入るアカウントの中の人ということになる。当然その合同誌の人間が全員参加したとは限らないし、そこに参加していなくてもTwitterで見かける方もいるしその逆も然りなので、単純なことは言えないと思うが。ともかく、そうした「狭い」コンテンツを応援している人間が集結すること自体に何やら感慨みたいなものもあった。今回は抽選ということで落選の報も見かけたので、抽選とはそういうものではあるのだが、しかし規模が小さい故にガルラジスト全員参加とはいかなかったのが残念だなという気持ちもあったり……。
あんまりこういう内輪っぽい話をするのはどうかなといつ気持ちもあり、基本的には避けていると思う。しかしガルラジに関しては本当に我々ファンと共にスタッフの方々の身近さみたいなものを勝手に感じ、それ故に「縁」という言葉が頭に浮かんでくるようなコンテンツとの触れ合いであった。なので例外的に少しだけ感想として残しておきたい。


ワンドリンク制により、会場に入りひとまずドリンクを交換する。昼間からアルコール飲んでいいので神イベント! さっき和やかなどと書いたのだが、正直言ってわたしは2020年のガルラジに内心ド緊張して吐きそうなぐらいだったのでアルコールで気を紛らわせていた。
そんな風に時間を潰していると聞き覚えのある声が……これは、藤田ゆきのさん! 会場の諸注意を藤田ゆきのさんがアナウンスしてくれており、これがもう非常に嬉しい。イベントに期待していたことの一つが早くも叶ってしまった。藤田ゆきのさんが嫌いなガルラジのオタクは存在しないですからね。最後にドリンクを取っておく旨の案内があり「おわかりですね?」と含みのある口ぶり。富士川を聞いていた人間なら多分100人中100人ぐらいが察したのではなかろうか。

イベント開始

そうこうしているうちにチーム富士川演じる春野杏さん、新田ひよりさん、山北早紀さんが登場。扉から登場して早速、人差し指を掲げる謎のNo1ポースを3人で披露され、登壇した後には「ウィーアーチーム富士川です!」とユニークな名乗りで会場を沸かせる。今日のケータリングの話題になり、新田さんは演じる白糸さんの好物であるハンバーグを食べてきたらしい。「皆様の応援のおかげでガルラジのケータリングは豪華です」的なお話があったが、すみません応援はめっちゃしてるんですが今日も無銭イベに来てしまってすみません……というか今日BD購入特典とかですらないのでマジモンの無銭(ドリンク代500円のみ)なんですよね、お金取らなくて本当にいいんですか??


チーム富士川ナンバー1記念イベントということで、チーム富士川がセカンドシーズンで勝利したランキングに関しての話もあった。実際かなり僅差だったらしく、2位の徳光とはほぼ差がなかったとか。序盤のクイズで挫けたのが痛かった、というお話があった。実際クイズは全アドリブだったらしく、「ガチ」のクイズだったらしい。信玄餅ソフトを間違えたことはかなり悔しかったそうで、「ほぼ正解」「アイスを溶かせばソフトになる」などというお話が飛び出してきていた。完全に関係ないんですが金明さんのアイーッス(肯定)めちゃくちゃ好きなんですよね。
大局を決したのはやはり富士川がその人気を見せつけたRT合戦。まずは即春野さんがRT、しばらくして新田さんがRT、そして「そろそろか……」と頃合いを見て山北さんがRT……とタイミングをずらしたと語るお三方。狙いすました「午後6時半」のRTの効果はてきめんで、”意識の高い”チームらしく綿密な作戦会議がグループLINEで繰り広げられていたようだ。事実山北さんのRTで完全にi☆Risのオタクなども巻き込んで勝敗が決した感がある。双葉をRTしていたわたしはその頃密かに歯噛みしていたのだが……。
徳光との差がなかったということで、会場にいる徳光ファンが挙手することに。そうすると富士川のイベントにも関わらず1/3ほどが挙手をするではないか。すみません、わたしもその他のチームファンの部分で挙手をしました、コンテンツに嘘はつけないので……。冗談っぽく「出てけー!」などと言われつつも、「様々なチームがあってガルラジ」などと言うような言葉もかけていただけるのは、なんというか、すみませんが大変有り難く。応援チームは違えど、事実あの場所は「ガルラジが好き」という気持ちに満ちていたように感じられた。

振り返りコーナー

ガルラジのことは全員知っているだろうということで説明はほどほどに、ここでは早速キャスト陣が好きなシーンを振り返っていくコーナー。こういうイベントではお約束感がある。
春野さんが選んだシーンは、珍しく意気込む金明さんに対する年魚市さんの反応が「……当然です!」と妙な間が空いてしまったポイント。こんなふうに頷いていたんですよ、と実践するも音声のみのラジオでは伝わらないやつ。こういう動きを伝えることが出来るのは「ラジオとリアルの公録イベントの違い!」 という特別感があり良い。
新田さんはチーム岡崎からの出題、観覧車に関するクイズ。この回のアドリブは上手くいったと誇らしげ。年魚市さんの「回転が嫌い」は印象的だし面白くてわたしも好きなシーンの一つ。しかしこの回、クイズでは手痛い不正解であった。それを受け、次の展開も台本を無視してテンション低めで進行していったそうだ。ちなみにだが2-2の「タピにハマ」は台本だったらしい。
山北さんは年魚市さんの川柳・ポエムが炸裂したシーンを。「愛の意味 教えてくれた このラジオ」と会心のポエムは何度聞いても笑顔になってしまう。ポエムが飛んでくるとチーム富士川を聞いているんだよなっていう気がしますね? 気がしませんか?

この後に続いてジングル集を全て流すパートがあった。静岡のローカルネタを突っ込んでいるようで、今回イベントを訪れた静岡の方に確認をする一幕を。「ピンポーン」「どんどん?」「オメデトー!」とか昔アスキーアートを見て知ったな。
他にもガルラジスタッフの方々が選んだシーンも発表。ホームページ担当のスタッフMさんは、岡崎2-1の冒頭、御在所2-6の手紙のシーン、徳光2-2のプリンセスヨシヨシの3つ。どれも選出に頷ける名(迷?)シーン。
編集担当のKさんは、双葉のたまささラップ。リズムを後から付けたがラップっぽくてすごい、と編集スタッフならではの観点。富士川からはトメさんのシーンを挙げているも、キャスト陣からは「双葉と比べてコメントが一行だしあえて富士川から選んでない?」と冗談交じりにツッコミが。もちろんどれも素敵なシーンであった。
更にディレクターのTさん(ご本人が会場にもいらっしゃった)はなんとスタッフタレコミとして貴重な収録風景の「映像」を提出。これが出せるというのも本編外のキャストのイベントならでは。2-5において、川柳で暴走する年魚市さん演じる春野さんが、救世主のように手を広げ、新田さんは顔を手で覆い、山北さんは「帰っておいでー」といった感じに両手をぱたぱたさせる。奇妙な絵面に会場は笑いに包まれたが、同時にこれは非常に「意味」のある収録風景だということをこの後実感することとなる……。


クイズコーナー
本編でもあったクイズコーナーが登場。結構難しいクイズが多かった。二択問題のうち、ここでは正解を赤で示す。

チーム富士川
富士川のスタジオがあるSAは? 上り 下り
最初から結構脱落者が出た問題。徒歩勢はなおさら意識しない。

チーム岡崎
マネージャーさんの名前は? 丸石さん 石丸さん
これは、キャラクターの名前の元ネタとなったお酒、その蔵元の名前がマネージャーさんの名前であるというネタを知っていれば簡単なはず。

チーム御在所
明莉ちゃんは何人兄妹? 2人 3人
勘でなんとなく多そうだなーと答えたのだが、実際どこで明示された情報かわからなかった……。

チーム徳光
手取川さんが通っている美容室の名前は? サロンウルトラマリン スタジオウルトラマリン
サロンの方は母親がやっている美容室だそう。これも勘。スタジオってラジオ要素だからこっちじゃない? みたいな。

チーム双葉
彩美さんが昔飼いたかった動物は?  猫
アレルギーの話がありましたね。双葉が好きでーすとか言ってるのに不正解だったクソザコナメクジモタクは私です。

ガルラジ
ガルラジ公式Twitterの稼働開始日は? 10/30 11/2
なんもわからなかった。1-3あたりからの後追いなので……(そういう問題か?)


クイズが終わってなお10人ほどが残っており、ここからはジャンケンで決めよう! の展開に。萌え萌えジャンケンって一体何?
最終的に3人が残り、2人になり、とかなりアツい展開に。3人になった時に「チーム富士川結成だね~」みたいなコメントがあったのは笑ってしまった。
それにしてもNEXCO中日本社員でしかない藤田ゆきのさん人気すぎるだろ……まあわたしも欲しかったですが……。

公開録音

2020年のチーム富士川に、ガルラジに遭遇する大変な時間がやってきた。後日公開とのことでメモを取らなかったので細部は覚えていないし、ネタバレにもなるのでここは超ざっくり。
普段の収録と同じ席でやるということで、軽く席移動をし、左・春野さん、右・山北さんが向き合いつつ、中央奥に新田さん。それにしても、これが実際の収録と同じだということは先程の収録風景を見ないとわからなかったかもしれない。ガルラジ運営、まさかここまで考えて……?
その成果もあり、この席になってそして「放送」が始まった途端に会場がとてつもない緊張感に包まれた気がする。ある種荘厳さすら感じられる空気感はなんだったのだろうと思うと、これは半ばガルラジ世界に半分だけ入ることを許可されたみたいな状態に対する緊張だったように思う。今声を上げると、実際この時間に「収録」された音声が後日のラジオにも反映される可能性がある。今いるのはもちろんここ現実でありガルラジ世界ではないのに、声だけはガルラジ世界にいることにされるという不思議な感覚。レスポンスを求められるシーンで、ちょっとリスナーがぎこちないなと思われるかもしれないが、なんだかそんな空気が漂っていた……ようにわたしは感じた。
収録、公開が前提になっているということもあり、また確実に2020年の「今」であるということが示されているため、超会議でのラジオよりも更に緊張感と奇妙な感覚が生まれていた。

実際ラジオが始まると感動で涙が出そうになった。ああこれはセカンド第一回、岡崎で二兎さんの第一声が聞こえてきた時の気持ち。ガルラジが帰ってきて、また我々の世界と交わりだすことの感動、感激。ガルラジは今回もかなりエネルギーを使うもので、途中空を仰いだり終いには息が切れてしまった。すぐ横のスクリーンには今回のためのイラストレーター・ひづき夜宵さんの可愛らしいSDイラストが今回も映し出されていた。ふとそこだけを視界に入れると、本当に体験としてはインターネット上でガルラジを聞く行為と近くなるのだよな。随分境界が曖昧になって正直終わった後は「大変なものだった……」みたいな感じだった。いや、本編はガルラジをやっているだけなのでそんなに身構えるものではないような気もするのだが、しかしみなさんもガルラジで息を切らしてきた方も多いのではないかと思っている。故に今回も体感……5秒!

最後に

新田さんの挨拶で、わたしたちのことを「リスナーの中の人」と呼んでくれており、加えて「結ちゃんの声は私だけど構成作家としての中の人もいる」という話もされていて、この2つがとても印象的だった。これってすごくガルラジの面白さの本質を捕捉しているなと思って、それは実在感とかそういうものに繫がることでもあるのだよな。
これは考えてみれば何においてもそうで、例えばアニメだったら台詞と声と動きそれぞれを担当している人が別にいたりする。ただガルラジが一歩そこから更に実在方面に進んでいるのは、実際に声と台本が作中でも「存在する」ものとして出てきたのが実際のラジオ作品なわけで。声っていうのは当然わたしでも注目していたし真っ先に目立つものだが、確かに構成作家としての中の人も存在するのだ、というのは目から鱗であった。
つまりなにが言いたいかというと、実際に物語でもあり、またそれが劇中劇的なものでもあるラジオ媒体、それが描くことのできるキャラクター性の広がりは凄まじいなと改めて思ったのだ。全て自分たちで作っている故に、「意図」が全てキャラクター性として読める可能性があるわけで。それってすごく面白いなと思ってしまう。
リスナーの中の人は我々なので、となると全部が全部こちらの世界の人間によるものであるにも関わらず、実際チーム富士川のラジオっていうものが「放送されて」もいる。それは我々の信心によるものでもあるわけだけれど、そうとして聞けてしまえるラジオという媒体が改めて面白い。


今回はチーム富士川だけのイベントだったし、これで終わりではないんじゃないかなという願望混じりの想いもあったのだが、実際にSAとのコラボという形でまだ先があるということが嬉しい。きっとどのチームでもどんなチームなりの素晴らしい本編後のイベントができたと思うのだけれど、こんなにも当たり前のように、未来を語ってくれるのは理想の未来を当然あるべきものとして語れるチーム富士川ならではの希望を見せて貰った感触があり、めちゃくちゃ嬉しいし。わたしはずっと双葉を応援していたのだけど、富士川が1位で良かったとすら思った。
席は一番後ろぐらいだったが、右端だったため手を振りながら退場する3名と、そして最後にもう一度「ナンバーワン!」というかのように指を掲げた春野さんの姿を目に焼き付けた。本当に素晴らしいイベントでした。
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もらったカレンダーは部屋に飾ってある。
#2020年もガルラジ!

2020

2020

  • アーティスト:TRICERATOPS
  • 出版社/メーカー: HAPPYHOUSE
  • 発売日: 2017/01/16
  • メディア: MP3 ダウンロード