日陰の小道

心はもう無重力状態

2018/02/19 RIDE JAPAN TOUR 2018 @Tokyo Dome City Hall

久々ぶライブ参加したRIDEの来日公演は2015年に続き2度目。僕がライドを知ったのは解散時期(もっと正確に言うとアンディがオアシスのベースやってたあたり)だったので、こうしてライブに、しかも新譜を引っさげてのものに行けるとは。解散したバンドの再結成というのは賛否がつきまとうものだけれど、しかし素直にありがたくもあるわけなのだ。

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セットリスト

  1. Lannnoy Point
  2. Charm Assault
  3. Seagull
  4. Weather Diaries
  5. Taste
  6. Pulsar
  7. Catch You Dreaming
  8. Like A Daydream
  9. Dreams Burn Down
  10. Cali
  11. Time of Her Time
  12. Lateral Alice
  13. All I Want
  14. OX4
  15. Vapour Trail
  16. Drive Blind

アンコール

  1. Rocket Silver Symphony
  2. Leave Them All Behind
  3. Polar Bear
  4. Chelsea Girl

感想

f:id:cemetrygates1919:20180220023952j:plainこちらは開演前のステージ。

今回はオープニングアクトとしてTHE NOVEMBERSが登場。恥ずかしながら最近の音楽特に邦ロック疎いマンなので彼らの曲を聞くのは初めてだったのだが、トークなしに粛々と演奏を始めるスタイルからは裏腹に非常に攻撃的なサウンドで会場をいい感じに温めてくれた。ライドの影響も受けたという音楽性らしいのだが、なるほどシューゲイザーグランジを経たようなノイジーな轟音が心地よかった。30分と短い出番ながらも、大変楽しませていただきました。

さて続いてはいよいよRIDEの登場。それにしてもマーク・ガードナー(G,Vo)、若い頃のUK美青年という写真を今見ても全く信じられないほどスキンヘッドで体格もよく貫禄ある出で立ちで、とても青春シューゲイザーを奏でるようには一見見えなくてちょっとおもしろい(失礼) 彼がフロント中央でパフォーマンスをするのだが大変サービス精神旺盛で、投げキッスや日本語の挨拶なんかも織り交ぜで、観客も大喜びで声援を送り和やかな雰囲気に。一方のアンディ・ベル(G,Vo)はサングラスをかけていかにもUKロックな出で立ち、シューゲイザーらしく大人しめににギターを奏で、スティーヴ・ケラルト(B)ローレンス・コルバート(Dr.)の両名は名実ともに職人芸という感じでライドのグルーヴを支えていた。僕はライドのきらびやかなギターも当然だがリズム隊の生み出すグルーヴも大好きなんだよな……と今回改めて実感。

セットリストは予想通りという感じで新アルバム冒頭の2曲から始まった。実に21年ぶりの彼らの新作であるこの『Weather Diaries』、僕ももちろん買ったがなかなかこれがいいアルバムで、ライド黄金期のリバイバルのような王道UKシューゲイザーでありながら円熟味のある落ち着きと遊び心も感じ、ああ2017年のライドもいいなあと素直に思わせてくれる良盤なのだ。
正直言ってノベンバの音量が強烈だったこともあり、思ったよりもおとなしいな? と当初は思ったもののそこは流石熟練のバンド、気がつくとあっという間に彼らの巧みな音の世界に没入させられてしまった。今回は新旧織り交ぜたセトリだったのだが、新曲群もかつての名曲といい感じにマッチしており、復活した彼らのポテンシャルを感じさせた。『Charm Assault』変拍子とギターリフが本当に気持ちいいよねえ。

Dreamタイトルが続いたところは間違いなく今回のハイライトの一つだろう。2018年発表の『Catch You Dreaming』は電子音も使いちょっとダンサブルでシューゲイザーとはまた一風違う浮遊感を味わえる曲で、ライブでもいいアクセントでステキ。
そこから一気に年代を遡り繰り出された初期の名曲『Like A Daydream』は前回来日では演られなかった大人気曲であり、僕も大変好きなので今回聞くことができて嬉しい。幻想的な空気感を持った1st以降とはまた異なる、最も初期衝動に溢れていたような当時の轟音は今も瑞々しく伸びやかに響いていた。まさに気分は夢心地……。
大好きな1st『Nowhere』からの『Dreams Burn Down』もとても良かった。このアルバム、ジャケットの真っ青な波が印象的なせいかアルバム全体を通じて非常に「蒼」というふうに構築された世界観を感じるというか……こちらも極めて幻想的な一曲であり、静と動で揺れ動くギターノイズの中でさながら海の中にいるかのような浮遊感にすっかり陶酔してしまった。

他1stの『Vapour Trail』も名曲なんだ。『Dreams Burn Down』が青い海のようならこちらは突き抜けた青空が思い浮かぶ一曲で、アンディのなんとも言えない透明感あるギターの音色と囁くような歌声を聞くとなんだか泣けてきてしまう。
『Drive Blind』で締めるのは前回2015年のときと同じく。今回もたーーーっぷりストロボと高めに高めた轟音で暴れる間奏パートが設けられ、彼らならではのクライマックスが演出される。

熱狂覚めやらぬままアンコールに続く。『Rocket Silver Symphony』をAパートを歌ってるのってドラムのローレンスだったのねんと今更知るなど。ライブ通して奥でひたすら情熱的にナイスなリズムを刻んでいた彼だが、ボーカルの時はなんだかチャーミングで優しい歌声だ。可愛げのあるメロディもライドには真新しくて良い。
アンコールの締めもこれまた2015年を踏襲した『Chelsea Girl』にて。彼らの最初のEPの一番最初の曲で締めるというのは王道ながら良い。アンコールにもマッチしたお祭り気分のハイテンポなロックンロールで最高に気分良くライブは幕を閉じた。

いやつらつらと曲の感想を書き連ねたが、終始ギターノイズの波に揺られるかのような約2時間、滾るような熱さはないもののひたすら恍惚な時間でめちゃくちゃ楽しかった。やっぱりロックは現実逃避ができて最高だね……。しかし新旧織り交ぜ、とは言ったものの3rd、4thはひたすらに冷遇だよねえ。いや、僕も多分にもれずブリットポップ路線よりもシューゲイザー路線が好きなのでいいのだが。でも『1000 Miles』とか結構聞きたいよ。
これで次回作がブリットポップに再傾倒して次のライブでこっちが中心になったら面白いかもなどと妄想しつつ、それにしても新曲や次のライブに期待ができる状況というのはやっぱり良いものだね……。

f:id:cemetrygates1919:20180220024138j:plain写真はVapour Trail演奏時。


Weather Diaries

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SMILE

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