2017年の春アニメである『フレームアームズ・ガール』に続いて2017年の夏アニメの紹介となる。続いて2クール連続でこのような快作が出てくるとはつくづく良い時代だなあ。
この『ひなろじ ~from Luck & Logic~』、原作TCGのファンタジーな世界観やキャラクター同士の関係の変化の描写に重きを置き、日常モノとするとかなりストーリー性の高い作品でもある。前回の『フレームアームズ・ガール』にもいくらかそういった傾向はあったものの、本作はよりアニメ後半にわかりやすく山場を設け、メリハリが強かった印象がある。
変身ヒロイン的な要素があるのも魅力。トランスシーンのバンクはどれも美麗で必見だぞ。
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万が一まだ見ていないという人は11/8(水)にニコ生一挙もやるから見てくれよな。可愛い女の子が好きならひなろじを見ろ。ニコ生終わっちゃったので頑張って見て。
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ちなみにこのアニメはバトルアニメである前作『ラクエンロジック』の世界観をそのまま引き継いでいる作品でもあり、別作品扱いとはいえその続編的ポジションでもある本作を日常アニメ扱いしてしまって良いものか? というのはすこし迷いもあった。
とはいえあくまでこの作品の基調となるのは、少女たちの穏やかな日常とそこで育まれる細やかな心のふれあいであって、基本的にはオーソドックスな日常描写がメインとなるので、今回僕基準で「日常アニメ」とさせていただこうと思う。このシリーズの型式で語ったほうがなにかと楽そうだ、みたいな気持ちもなくもない。
さてそれでは緩やかな日々の中で紡がれたこのアニメの物語とはどのようなものだったのか、核となる主人公のリオンとニーナの関係にまつわるそれをまず振り返っていきたい。
- リオンとニーナ、二人が「友達」になるまでの軌跡を振り返る
- 世界を包む愛情と、ヒナたちの成長
- 前作『ラクエンロジック』を経たこの世界で
- 好きなエピソード 第12話 『笑うヒナには福来たる』
- 超勝手に似たものを感じる音楽アルバム紹介『Apple O' / Deerhoof』
- CD解説
- ということで
リオンとニーナ、二人が「友達」になるまでの軌跡を振り返る
異世界の住人『フォーリナー』とトランス(合体・変身)して特殊な力を発揮することができる『定理者(ロジカリスト)』の養成施設である『ピラリ学園』。そこに転入してきたリオンが、かつて現役ながらも学園に在籍するニーナとの出会いを果たすところから物語はスタートする。
憧れの存在であるニーナと出会えたことに感激するリオンだったが、しかしニーナは現場復帰を果たすのが悲願であり、一刻も早く学園を去りたがっていたのだった。
こうして早速微妙なすれ違いをする二人なのだが、それでもリオンはニーナの現役復帰を応援することを約束するのだった……というのがだいたい一話のお話。
こうして知り合った二人は、なんだかんだで普通の「友達」という関係を少しずつ築いてゆく。
ただ、リオンとニーナの二人……というよりはニーナと他の皆との距離感はかなり気を使って描かれていたように感じる。この時もまだニーナにとって学園は一刻も早く飛び去ってしまいたい鳥かごであって、必要以上に歩み寄らないようにしていたのかもしれない。
物理的な距離は心の距離。1話の入浴シーンでも露骨なまでに1人離れるニーナだったが、「外に出よう」という提案で着いてきてくれてはいるのだ。この距離が狭まっていくのは、様々なイベントを経てからということになる。
時系列順にエピソードを振り返ってみると、リオンや皆に対するニーナの心が溶けてきた様子がわかる。乗り気でないながらも着いてきてくれたクラスメイトの万博を交えての2話でのお花見。ついでに用事もあるから、と4話では夕子先輩の誕生日プレゼントを買いに委員長の弥生と連れ立って町へのお出かけ。
6話ではリオンのお願いを受けて皆と一緒にリオンの実家まで着いてきてくれたりもした。そこで夜空に向かって自分の夢を語るニーナからは、当初に比べるとかなり心を開いてきた様子が伺える。そしてそれを受けるように、7話の夏祭りでは勢いとはいえ自らリオンの手を握っていくニーナ。6話ではリオンが一方的に手を取るだけだったことを踏まえると、そこに確かな絆と歩み寄りを感じることができる。
しかしその一方で、リオンとニーナの間にはさりげなく爆弾も設置されてゆく。現役に復帰するために学園トップの成績を目指すニーナにとっては、定理者として類まれな才能を開花してゆくリオンは最大級の障壁でもあったのだ。
前半でそこが顕著に現れたのが5話であり、実技試験においてリオンは弥生と協力し、ニーナですら躓いた試験官を(多少の手加減はあったものの)見事に出し抜きトップの成績を納めてしまう。現役復帰の目的の上でもそうだが、定理者であることに強い誇りとプライドを持っていたニーナにとって、この時の心中は果たしてどのようなものであっただろうか……。
見ていてけっこうヒヤヒヤしたエピソードだったが、この話は最後に特に試験の結果に触れるでもなく帰り道を歩く二人の姿で終了し、次話では何事もなかったかのようにまた別のシーンに移っている。不発弾が着実に埋め込まれている感じが恐ろしい。
リオンとニーナの関係は「友達」としての繋がりを深めていく反面、ニーナが裏で見据える「ライバル」としての緊張感も少しずつ高まってくる。
ここで本当にひなろじという作品は恐ろしいなと思うのが、作中において二人の前でその関係を「友達」と明言するのをひたすら避けた作りになっているという所なのだ。
1話のニーナの「(学園を去るつもりなため)私と友達になっても……」をリオンの「きっと戻れるよ!」という激励でかき消してから始まった関係。3話でリオンがパパに「いっぱい友達できたんだ!」と周りを見回して報告されたのは偶然にもニーナが不在の状況。
ある程度仲が深まった9話では「私の友だちになってくれるの?」と呟くリオンに対してニーナが「もちろん」と答えるシーンがあるのだが、これは演劇のセリフ練習の一幕であって彼女たちの関係を直接語ったものではない。実際二人の「友達」っぷりは視聴者は何度も目の当たりにしているのだが、彼女たちの間でそれが直接確認されることはなんとも巧妙に避けられているのだ。
9話で演劇という形で間接的に今の関係が描かれた二人。一方で同話にはニーナかALCA帰還への先行きが見えずに複雑な表情を見せるシーンも。
さてそんな宙ぶらりんの関係だった二人の前で「友達」ということが再確認されたのが10話だった。
些細なすれ違いから隠し事をするリオンへの不信感が高まっていたニーナ。実技試験の戦闘の際にも、定理者として目覚ましい才覚を見せるリオンに追い詰められてしまうニーナだったが、そんなニーナを見て思わずリオンは気遣う言葉をかけてしまう。侮辱されたと怒るニーナに向けてさらにリオンが発した言葉が「友達が辛そうだったら気になっちゃうよ!」であり、ここで二人の前で改めて「友達」という関係が問われたわけだ。
今まで誤魔化され続けてきたこの言葉を最悪のタイミングで投げた結果、それを受けてニーナは「隠し事をするのが……?そんなの、友達じゃない!」と言い放ってしまう。ショックで我を忘れ暴走し、施設を破壊し飛び去ってしまうリオン。
最悪の不発弾をここで点火してしまったニーナだったが、「友達じゃない」はけして彼女の本心ではない。今まで積みあげてきた大切な思い出を胸に、ニーナは単身リオンを連れ戻すべくトランスし空を駆ける。「1話の暴走するリオンを止めるニーナ」や「3話で雪山で植物を成長させ助けを乞うリオン」と今までのシーンにリンクさせたシチュエーションも見事な、二人の関係に決着をつける事実上のクライマックスシーンだ。1話での「妾」というリオンの一人称への指摘を、ここで再度やることで全く違う意味を持ってくるのも実に巧み。ニーナの認識によりリオンが我を取り戻す展開が、他者とのつながりで自己が確立できるというこの作品らしい暖かなメッセージを感じさせる。
「涙は己のためならず」特殊エンディングの仕様も実に効果的で、涙なしでは見ることができない感動のエピソード。
ひなろじという作品においてある意味の最終回でもある10話という感じだったが、さらにこの後でサービス展開満載の11話と、本当のクライマックスを描く12話を控えているので侮れない。特に12話はここまで頑なに明示されなかった、リオンとそして皆に対するニーナの想いがついに伝えられることになる……。アニメ全体の尺をたっぷり使って簡単そうでそして難しい「友達」という関係を見事に描ききってくれた。
さてひなろじにとってのメインストーリーはこの二人の小さな世界での話だったが、この作品の魅力はここだけにとどまらない。二人を取り巻く人々や、世界の成り立ちに目を向けるとより一層深く楽しめる作品でもある。ということで次はもう少し視点を広げたところの話もしていきたい。
世界を包む愛情と、ヒナたちの成長
ひなろじという作品の魅力の一つとして挙げられるのが、不快感がまるでないことだと思う。少々後ろ向きだが癒やしを求めるようなアニメにとってはやはりここはかなり重要だと思っていて、こういうところをきっちりやってくれたのには好感が持てる。
先に話したようなデリケートな人間関係を扱っているにもかかわらず、お気楽に癒やしを求めて視聴ができるアニメだったというのはかなり卓越したバランス感覚だ。ゆるい空気感を基調に各エピソードを組み上げた上で、リオンとニーナのすれ違いをほんのりと匂わせていった。こうした構成のおかげで暖かな作品世界の雰囲気を保ちつつも、10話という山場へとスムーズに飛んで行くことができたと思う。
キャラクターも善人ばかりでいい。
初見でいかにも嫌味で高飛車なクラス委員長……といった雰囲気だった弥生が実際作中では全くそんな素振りをみせないキャラクターだったのが印象的だ。ひなろじのキャラクターは彼女を筆頭に隣人への思いやりに溢れているのだ。
一方で人間味がないかというとそんなこともなく、例えば弥生の場合はしっかり者に見えてよく抜けたところを見せるし、試験などでは他人に負けないという勝ち気なプライドも覗かせる。模範的な優等生としての魅力と、等身大な少女っぽいお茶目なところ、人間臭い負けず嫌いなところ……とここでもうまくバランスをとってキャラクターを多角的に描き、そこに内面の奥深さを感じさせていたのが上手い。
他に面白いキャラクター造形だなあと思うのが、同じくクラスメイトの万博。
かなり直情的で快活な研究馬鹿という雰囲気のキャラなのだが、作中では思ったよりも冷静かつ現実的な発言が見られる。「フォーリナーの住む異世界に自分も行ってみたい」という夢を隠し、「人間にとっては危険らしい」と自らの感情を飲み込みつつ語った6話の万博が印象的だった。
あのエピソードは彼女のメイン回という位置づけだったと思うのだが、現実と理想の間においてどうしても「理性」を前に出してしまう彼女が、ふと夢の話を始めたニーナに感化され「感情」を吐露する流れが美しかった。夢を語らい"寝るヒナは育つ"のである。
正反対の二人は幼馴染でいいコンビ。トランスもそうだが「違う」こそ合わさって生まれるものもある。
ヒナたちの成長する姿が描かれる一方で、それを見守るという大人たちの目線もまた優しい。生徒の安全をそれぞれの形で支えるピラリ学園の教師陣、子煩悩なリオンの父親、適度な距離で見守り導こうとするリオンの母親、ニーナを学園へと編入させたヴェロニカ局長……と様々な愛の形が暖かい。今そこに見える世界と人々を守ろうとする、等身大の愛情の素晴らしさがよく表現されていた。
世界を敵に回して娘のために国をつくったリオンの父はとんでもない親バカだが、そうした身近な人に対する愛情、それこそがひなろじ世界にある確かな愛なのだ。最初はニーナに受け入れられなかったヴェロニカ局長の愛情もまた、世界のために戦うよりもリオンたちといることを選択した彼女には、きっと伝わったことだろうと思う。
大人たちと同様に、夕子たち学園の上級生にもまたリオンたち新入生を見守る親鳥チックな暖かさを感じたが、その反面に彼女たちもまだ学園という巣にいる雛鳥でもある。大人と子供、そしてその中間にいる上級生という多重な描き方によって世界観に奥行きがでているように思う。
寮長という母親っぽいポジションの夕子が、進路に関して悩むのはまさに上級生ならでは。定理者としてすべき生き方への不安や、自身の想いとのギャップに揺れ動く夕子に幼馴染の瑞希が「すべきことじゃなくてしたいこと」と説くのもひなろじらしい狭いところへの視線を感じる。その瑞希の語る夢というのは全ての定理者のための壮大なものなのだが、根幹は夕子のため、というところにあるという構図も良い。
平和な世の中になったからこそ見える個人としての幸福と、そしてそれこそが世界そのものも形作っていける。
7話で夕子に隣り合うのは曇りガラス、他の生徒会メンバーと違ってまだ自分の進路が見えてこない。
ひなろじというアニメは、フォーリナーの住む異世界と人間のいるセプトピアとの関係が重要なテーマでもある。にもかかわらずに前作でメインキャラクターとして登場していたフォーリナーの面々はトランス時に少し出てくる程度だし、この人間の住むセプトピアからの異郷を想うという視点に留まっている。
キャラクターを増やしすぎると人物関係が複雑になりすぎる……という問題を避ける狙いもあったかもしれないが、一方向でしかないからこその面白さもあったように思う。わからないからこそ相手への思いやりと愛情で繋がり合うという関係、そのことはこのセプトピアの人々との間だけでなく、フォーリナーの世界も含めた希望となるのだ。
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フォーリナーのことをもっと知りたい人は是非TCGラクロジの盟約馴れ初めストーリーを見て欲しい。個人的には「リオン×ローザ」と「夕子×ウェスタ」はひなろじへの理解を深める上で特に必見だと思う。
前作『ラクエンロジック』を経たこの世界で
ひなろじがアニメ『ラクエンロジック』のストーリー後の世界という舞台設定なのだが、こちらの前作を見ることによってよりこのフォーリナーの世界と隣り合うセプトピアがどのように成り立っているのかという理解が深まる。
作中では前作キャラクターも少し登場したが、基本的にはファンサービスという感じ。ヴェロニカ局長はニーナの話をしていく上でなかなか重要なポジションではあったが。
学園祭にて、ニーナたちのフォーリナーとの共生をテーマにした演劇を見守っていたヴェロニカ局長。
『ラクエンロジック』では、人類と敵対するフォーリナーと世界を守る定理者の戦いの物語であり、激しい戦いの末にその異世界へのゲートを閉じることに成功するまでのストーリーが描かれた。夕子のストーリーによるとこれが2年前ぐらいの話らしい。そうしてひとまずの平和が訪れた世界において、定理者たちの生き方にも変化が生まれ……というのがひなろじの時代背景なのである。
こうした歴史に関してはひなろじの作中でもある程度語られるため、初見でも特に問題なく楽しめると思うが(実際自分はひなろじが初見)専門用語なんかも多いのでよりスムーズに理解できるようになる。なにより前作主人公たちの努力の結果でこの平和なひなろじの世界が作られたのかと思うと、ひなろじが好きであるほど胸が熱くもなるので、このアニメが気に入ったらさかのぼってみるのも是非オススメしたい。
世界が変化したことは、最前線にいた定理者たちにも大きな影響を与えた。先に語ったとおりニーナは平和な世の中で学園にいながらも現役復帰を望んでいたのだが、それは彼女自身が定理者としての誇りとプライドを持ち、今までの戦いに望んできたからでもある。しかし平和な世界において(もちろんまだ不安定な情勢ではあるものの)戦士は既に役目を終えてしまった状態でもあり、そこで今更年相応の生活をせよと言われて困惑してしまっているのが序盤のニーナなわけだ。
こうした現役定理者のニーナの先の見えなさを描きつつも、前述したように夕子の進路への悩みでそれが普遍的なものであると示し、「何にだってなっていいのって難しい」というEDの歌詞のようにただの少女としての悩みに落とし込んだのが上手かった。
EDで卵を見つめる3人。結局「ひな」たちがどんな姿になるかは誰もわからない。
こういう世界においてリオンの能力は特徴的であった。彼女の植物を操るという力は使いようによってはかなりの戦闘力を誇るものでもあるが、しかし作中で戦いの用途で使われることは少ない。
少し例を上げてみると、3話では遭難した際に父からのプレゼントの赤い薔薇を成長させて居場所を伝え、4話ではその力で誕生日プレゼントの白のダリアを用意し、9話では舞台演出としてステージに花を咲かせてみせ、12話では卒業式の日に満開の桜の花を咲かせてみせた。こうしたエピソードが実にひなろじの世界感ならではだなと感じさせる。いままでは「戦うための力」を行使するための存在であった定理者が、こんなに平和的に能力を使うことができる時代になったということが示される。
リオンがたとえ試合であっても相手を気遣ってしまう、人を傷つけることを嫌う優しい性格なキャラクターなのも、ひなろじという作品の主人公として象徴的。あくまで舞台は平和になった世の中なのだが、そういった世界の「裏側」的なことも感じさせる奥深さがこのアニメにはある。
ちなみにリオンも世界の変化がなければ学園に行くことはなかったのかもしれない。その類まれな定理者の力故に、ALCAに強制招集されることを危惧した父が国を興してまでその枠組から娘を守っていたのが3話では語られている。今回の学園行きも心配性な父は反対していたらしいが、それでも母親の許しを得てピラリ学園に入学できたのは平和な世の中が実現できたからこそ。
リオンとニーナが理由は正反対ながら、しかしこの平和故に本来入学することがなかったであろう学園で出会うことができたというのは実際奇跡的なのだ。
ここから何かが始まる、そんな希望を感じさせる一話の出会いのシーン。
ほらそう思うとこの世界を救ってくれたラクロジのことも知りたくなってくるでしょう?
そして続編としてガラッと空気を替えつつも前作の良さを引き出してきたひなろじの凄さも感じて欲しい。ひなろじの各所でもラクロジのお話を匂わせるようなセリフがあったりして二度美味しく、この作品間においても論理を分け合ってより高みに登っていく感じがあるのだ。
俺のロジックが聞こえる……ひなろじファンがラクロジも見ておくべき確率は……100%だ!
とか言いつつ調べたら今無料配信をやっていなかった……ショックだ。
自分の時はDアニメストアで見れたのだが……ひとまず一話だけでも。
好きなエピソード 第12話 『笑うヒナには福来たる』
単体で一番好きなエピソードというと悩むのだが、ひなろじという作品の中で、として挙げるなら最終話かなという気持ち。
ここまで積み重ねてきた過程と、その結末がとにかく美しすぎる。
各キャラの動かし方がいいんだよな、万博は「ニーナが戻れるならそれが一番」って言っちゃう頭のいい娘だし、弥生が一番取り乱してるのもらしくていい。あとこういうところで絶対本心を言わないリオネスお前な……。
お風呂シーンも一話との対比がある。このあとサクッと仲良く入ってる幼馴染の万博弥生が強い。
ベッドトークやばいっすよね! 話し方の物理距離が近いので、ヤバい。
最終話でも合体バンクとバトルを入れてくるのも偉い。万博と弥生を相手にニーナが「強敵よ、ミカエル」の宣言も熱く、シールドを1枚割るところまで二人のきっちりとした成長を感じさせる。
困ったわ~って言いつつ会長の腕を取る夕子さんが好きすぎる。夕子さんの引っ越しのシーンで「リオンちゃんにはニーナちゃんたちがいる」との発言、夕子さんには会長がいるんだよな。あとここでついに開眼を入れるの一億点。
ついにニーナの想いが伝えられる時。ここでも一話の出会いとの対比が。最高のアニメーション……。
お約束の橋、「リオンの抱きつきで水没した1話」→「リオンを受け止める10話」を踏まえた上で「みんなに飛びかかられて水没する最終話」、そこからED、完璧な流れ。
なんかもうただの実況みたいな雑さになってしまうが、最終回に関してはどこを切り取っても今までの積み重ねを感じてよかったなあという気持ちになってしまう。
最後もこのアニメらしく明るく楽しく、別れというちょっぴりの切なさを添えつつも、また新しい出会いも感じさせる季節。また春が巡ってきた。
超勝手に似たものを感じる音楽アルバム紹介『Apple O' / Deerhoof』
今回結構迷った。「癒やし」とか「優しさ」ってこの作品の基調になってるとは思うんだけど、その方向でこうしっくり来るものが意外と見つからなかった。
やはりここはタイトルにもなった「ひな」らしさ、子供っぽい純粋な楽しさがらしいのではないかな。
ということで遊び心満載・ポップでアバンギャルドなDeerhoofの『Apple O'』を紹介。
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- Panda Panda Panda
- Hayley And Homer
- Adam+Eve Connection
- Blue Cash
- Get Along With Little Doggies (Bonus track)
- Sunny Side (Bonus track)
CD解説
へんてこなフレーズをかき鳴らすギターにテンションのブチ切れてるドラム、それにそぐわないようなガーリッシュで幼いボーカルが乗っかってるんだがこれが意外とポップな音楽に仕上がっているマジカル。シンプルで情熱的なドラムを中心にきっちりとグルーヴを形成している感じがあるし、バンド演奏の楽しさと奇妙なちょっとズレた可愛らしさがなんとも魅力なバンドだ。
『Dummy Discards A Heart』の特徴的なイントロからの急展開を見せる構成が強い。
ひなろじでも重要なテーマだったリオンちゃんの能力を感じさせる『Flower』はむき出しの歪むギターと三拍子のリズムが心地よい一曲。何故か同名別曲が他のアルバムにあったりもする。
『Panda Panda Panda』は弥生ちゃんも好きだったパンダへの愛を炸裂させたお得意のキュートなソングで、不思議な歌詞がなんとも魅力。
実験的でありながらその根幹にはとにかく自由な楽しさがあり、音楽への喜びがグッと詰まった一枚。この独特の感じが癖になる。
とにかくグレッグのドラミングを見るとインスタントに元気になれるのでオススメ。ひなろじ共々元気の栄養にしていこう。
ということで
女の子と女の子の関係の構築を12話全部使ってたっぷりやって、変身ヒロイン的な魅力もあり、キャラクターも世界観も良い、なんだか振り返ってみるとここまで自分の中でストライクになるアニメもなかなかないんじゃないかなぐらいの感触だった。
単独で記事を書いた作品はどれもそうだが、自分の中で非常に大切な作品が見つかって、それって素晴らしいことだと思う。また良き出会いのあることを祈りつつ、なんだったら同じタイトルでもいいんで、桐谷姉妹の話とか!生徒会とか!
それでは皆様今後も楽しくひなろじと精神の「合体!」をしていこうな。
文化の真髄ひなろじBDはなんと上下巻仕様で¥9,504(税込)という破格の値段!
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TVアニメ『ひなろじ~from Luck&Logic~』オリジナルサウンドトラック
- アーティスト: 伊藤賢,リオネス・エリストラートヴァ(朝日奈丸佳),ニーナ・アレクサンドロヴナ(山村響),京橋万博(高森奈津美)
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