日陰の小道

私のロジックは私みたいな話をしたりします

2019/3/17 the pillows REBROADCAST TOUR @Zepp Tokyo 感想

アルバムツアーであるREBROADCAST TOUR、最終日のZepp Tokyo公演に参加してきた。Zeppに縁があるので、最終日になりがち。


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セットリスト

  1. Rebroadcast
  2. I think I can
  3. Freebee Honey
  4. Spiky Seeds
  5. Binary Star
  6. Skim heaven
  7. 王様になれ
  8. ニンゲンドモ
  9. ぼくのともだち
  10. 箱庭のアクト
  11. Starry fandango
  12. 眩しい闇のメロディー
  13. MARCH OF THE GOD
  14. Walkin' on the Spiral
  15. プライベート・キングダム
  16. About A Rock'n'Roll Band
  17. BOON BOON ROCK
  18. No Surrender
  19. Before going to bed

アンコール

  1. Bye Bye Me
  2. Star overhead

アンコール2

  1. Locomotion, more! more!

感想

アルバムツアーらしくREBROADCASTの曲を中心に新旧織り交ぜたセットリスト。
序盤から表題曲の『Rebroadcast』に『I think I can』『Freebee Honey』と急ピッチに盛り上げ曲を投入して、非常に熱狂的な幕開けだった。
バッチバチのパフォーマンスからくだらない話のMCが多いのがさわおさんらしく、「もう全員50代」「金を払っておじさんを見に来ている変な奴ら」と自虐っぽく話す。なんというか、当然ステージと客席には隔たりがあるのだけど、そこの距離が不思議と近づく錯覚が生まれるというか、ファンが喜ぶような軽い言葉を投げるのが上手いよなと改めて思う。「オレたちのピロウズ、オレたちの山中さわお」みたいな(勝手な)親しみがあるんだよね、オレがファンだからだとは思うが……。


ピロウズの曲って他のミュージシャン以上に山中さわお本人の提示しているパーソナル部分に直結するような歌詞が多いような気がしている。乱暴な言い方をすると「キャラソン」というものにに近い性質があるというか。故にふとしたところで今のピロウズの姿と改めて噛み合うと、そこにまた曲単体とは違った感動があったりする。
今回だと『Walkin' on the Spiral』にその驚きがあって、REBROADCAST、再放送という題で愚直にロックンロールをかき鳴らし続けた最新作のツアーで「ぐるぐる迷って同じ場所で もがいてるだけのように感じているけれど もう一度目を開けたら 太陽に近づいていた」なんて15年前の歌詞が歌われることで、改めて30年の重みとともに心に響いたりする。
と同時にやっぱりそうしたピロウズの曲はオレたちの曲と感じられたりもして、いろいろとその年数のことを感じて泣けてきてしまったりもする。発売当初ではなかったけど、もう10年以上前、自分が初めてピロウズを手にとったのが『GOOD DREAMS』だったんですよね。


30年やってるといろいろな曲がある。最新作からの『Starry fandango』前奏の打ち込みピコピコ電子サウンドで空気感ががらりと変化するのが鮮やか。アルバム中でもメロディアスで感傷的なロックバラードで、生だと一層感動的に聞こえる。
個人的なハイライトのインスト曲『MARCH OF THE GOD』は、ディスコっぽいライティングに会場が包まれ、特徴的なギターソロに時に浮遊感のあるエフェクトが挟まれたりと陶酔感にあふれる最高の時間だった。ここから前述の『Walkin' on the Spiral』などの過去曲をぶつけるセトリになっていたのも熱い。
『BOON BOON ROCK』は今回最も盛り上がったと言っても過言ではないのではないか。さわおさんもMCで触れていたが、「友人にも見せないような普段は隠されている心の扉が、一瞬だけ少し開いて繋がる瞬間を感じることができた」というようなコメントの際この曲の歌詞を挙げており、案の定自分も「ローファイボーイ・ファイターガール」を受け止め「BOON! BOON! BOON!」でブッ飛んだわけだ。こういう人心把握術が「オレたちのピロウズ」感に繋がっていくんだよなと思ってしまうが……。
『Star overhead』はやっぱりいい曲だ。ピロウズの歩んできた「今」がかつてとはまた違ったふうに輝いていたと感じることができたし、ある種救われた気さえした。ライブで聞けてよかった。「写真には残せない場面 僕ら生きている いまを生きているのさ」というのが沁みる。


二度目のアンコール後には恒例っぽい長めのMCというか小話があった。家紋の話題から各メンバーの名字がどの程度一般的かという話になり、佐藤が圧巻の1位、思ったよりも山中は高かった、北海道でメジャーな真鍋は全国だとそうでもない、有江は圧倒的に低い……など。そんな名字ランキングのページに「この名字の有名人」という記述があったらしく、その山中の記事に……「山中さわお」が挙げられていた! ということで湧く会場。ということで有名人であるオレたちがやる横浜アリーナのライブに来てくれ、というオチ。「本来ならば土日を狙っていたものの、平日しか取れなかった」と微妙な苦しさを覗かせつつも、「仕事を辞めてでも来てくれ」「オレたちの30周年と仕事どっちが大切なんだ!?」との言葉にまた会場が湧く。「武道館の二倍だから絶対埋まらないと思う」「だから今までにない広さのステージが実現する」とスケートのフリをやるのは笑ってしまうが。
いやあそれにしても武道館からもう10年、しかも2倍のキャパというと、はーそっかぁーと感慨深い気持ちにもなる。20周年の武道館ライブにいった頃は、まだ東京近郊に住んでいなかった頃だったな。「アニバーサリーにふさわしい曲は地獄の重さの曲なのでセトリを悩んでいる」という話もあったが、いやあ楽しみ。10月17日、その時仕事してるかはわからないけど、生存していたらまた行きたいな。


そういえば(あまりしっかり関連を追っていなかったので把握していなかったのだが)終演後に映画の撮影があり、思わぬところで人生におけるエキストラ経験を済ませてしまった。
公開前ということで何一つSNS等で発言するなと釘を刺されているので、細かい話は置いておくが、なかなか興味深いイベントだったな。演者とファン以外の目線を感じることで、なんだか改めて「ピロウズって偉大なロックバンドだったんだな……(何様)」みたいなことを感じてしまった。


REBROADCAST 初回限定盤

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Smile

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